「ザ・ベストテン」「ザ・トップテン」消えた裏の事情
怪物的視聴率を誇った
TBSの歌番組「ザ・ベストテン」
最高視聴率は41.9%だそうです。
それに対抗して創られた日本テレビの番組が「ザ・トップテン」
こちらも高視聴率を誇りました。
しかしいずれも、1989年から1990年にかけて終了してしまいました。
時代はちょうどバブルの時期と重なるランキング形式の歌謡曲番組でした。
なぜすたれてしまったのでしょうか?
1・絶頂期の「ザ・ベストテン」
とにかく豪華な番組でした。
山口百恵・ピンクレディー・郷ひろみなどアイドル総出演という感じでした。
第1回放送
1位 UFO ピンク・レディー
2位 わな キャンディーズ
3位 しあわせ芝居 桜田淳子
4位 わかれうた 中島みゆき
5位 禁猟区 郷ひろみ
6位 憎みきれないろくでなし 沢田研二
7位 ブーツをぬいで朝食を 西城秀樹
8位 若き旅人 狩人
9位 泣き虫 清水健太郎
10位 風の駅 野口五郎
ちびまる子ちゃんの時代ですね。
私も見ていましたが、近藤真彦の登場した回では新幹線からの中継となっており、走る新幹線をヘリで追いかけながら中でマッチが歌ったと記憶しております。
予算たっぷりのバブル時代の番組でした。
しかしアイドルの時代からアーティスト系の歌手に時代が変わり、出演拒否する歌手も増えていきました。
最後の回には、司会者の一人だった黒柳徹子が、次のように言ったそうです。
「番組開始当初は2分30秒の歌も、現在は平均3分30秒になり長いものは5分近くなっていき、
10組フル出場してもらっても満足なインタビューをすることが困難なために、この番組も役目を果たした」
NTV紅白歌のベストテンでは水着も
2・番組終了の本当の理由
アイドルの時代からアーティスト系の歌手が増えたことで、出演拒否の歌手が増えたこと、一曲が長くなったことが番組終了の理由と言われています。
しかし本当の理由はほかにあったようです。
デイリー新潮の記事によると、
「「ザ・ベストテン」も「歌のトップテン」もレコードの売り上げ、有線放送へのリクエスト、番組自体へのリクエストなどを基に独自のランキングを作成していた。
「ザ・ベストテン」の場合、レコードの売り上げがランキングを決める要素の約6割を占めていた。
ところが1980年代後半、レコード(CD)の売り上げを人為的に操作する専門業者が現れた。
誰かから依頼を受けると、レコードの売り上げを調べるポイントの小売店で特定のレコードを買い漁った。
するとレコードの売り上げデータが不公正なものになってしまい、ランキングづくりの妨げになった。(元民放音楽番組プロデューサー)
元レコード会社幹部も「レコードの売り上げを操作する専門業者は番組にとって極めて厄介な存在になっていた」と振り返る。あのころ、専門業者の出現は音楽業界で広く知れ渡っていた。」
AKB48の場合、CDの売り上げがグループ内の総選挙の上位進出とかかわっていたのですが、ずっと昔にも同じようなランク操作があったのは面白いですね。
私はこれを見て、「あること」を思い出しました。
3・選挙の操作
今度、参議院選挙がありますが昨年の衆議院選挙でも、世論調査が当たらなくなったと言われました。
じつは今回の選挙では、もっと世論調査と実際の選挙結果に差が出るのではないかと、ひそかに期待しています。
なぜそういうかというと、世論調査は電話で行われています。
じつは私の家にも、ちょくちょく世論調査の電話がかかってきます。
その電話を受けるとすでにアンケートが始まっており、機械音声でアンケート調査であるとの声が流れます。
しかし「かったるい」のです。
これまで一度もこの手の世論調査に応じたことはありません。
もっと昔は、生の女性オペレーターが質問してきたものでしたが、今は全部機械音声です。
おそらく多くの人は私と同じで「かったるい」と感じて、電話を切ってしまうと思います。
その結果、こういう調査に積極的に応じる、言い換えるとこういう調査に答えるのが好きな人ばかりが、世論調査結果に反映されているのではないかと思います。
つまり世論調査結果は公正ではなく、思いっきりバイアスがかかっているのではないかと思われるのです。
それともうひとつ
私の家の固定電話には世論調査の電話がかかってきますが、携帯電話にはかかってきたことがありません。
こういうと携帯電話の方が圧倒的に数が多いからだという人がいると思いますが、それが事実かどうかはわかりません。
スマホにこういう電話がかかってきても、多くの人は電話を切ってしまうでしょう。
だからガラケー携帯の人で、こういう調査に答えるのが好きな人ばかりが集まるのではないかと想像しています。
こういう理由で、今の電話による世論調査はあてにならないのではないかと想像しています。
調査はあてにならない
まとめ
あれほど栄華を誇ったベストテン番組にも終わりの時が来ました。
その理由は、ランキング対策のレコード買い占めだったとは意外です。
中国では上に既成あれば、下に対策あり、という言葉があるそうです。
今の電話だけの世論調査はもはや「あてにならない」というレベルになっているのかもしれません。
もしそうだとすると、選挙結果を知って唖然とするテレビ関係者の顔を見るのが楽しみです。
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