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ロシアでクーデターか?プーチンは追い詰められるのか?

   

ワグネルのトップ、プリゴジン

 

ついにウクライナ戦争が大きく動き出しました。

それも予想外の方向です。

ロシアの民間軍事会社ワグネルとその創始者が、プーチン大統領に公然と反旗を翻しました。

このあとロシア、そしてウクライナはどうなっていくのでしょうか?

エフゲニー・ヴィクトロヴィッチ・プリゴジン

1・6月24日

 

ロシアの民間軍事会社ワグネルのトップ、プリゴジン氏がロシア南部の主要都市ロストフナドヌーにある軍事施設などを掌握ました。

これを受けてプーチン大統領は緊急会見で「我々は裏切りに直面している」「ロストフナドヌーの状況を安定させるために徹底的な行動をおこす」と述べています。

ロシアでのクーデターを、プーチン大統領が公式に、そしてこんなに早く認めたのです。

隠し切れないほど「本格的なクーデター」ということではないでしょうか?

共同通信の記事(6月4日19時5分)

「ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創設者プリゴジン氏は23日から24日にかけ、ウクライナ侵攻に参加するワグネル部隊をロシア軍が攻撃したと訴え、戦闘員と共に南部ロストフナドヌーにあるロシア軍の南部軍管区司令部に入った。

ワグネルは隣接するボロネジ州に移動したとみられ、米紙ニューヨーク・タイムズは軍と衝突したと報じた。

英BBC放送は、ワグネルが同州州都ボロネジの全ての軍施設を制圧したと伝えた。

ボロネジ州のグセフ知事は24日、ロシア軍が州内で対テロ作戦を実施していると明らかにした」

※続報

25日朝のニュースです。

「緊迫するロシア情勢ですが、ベラルーシ外務省は、ロシアの民間軍事会社ワグネルのトップ、プリゴジン氏が部隊の移動を停止することに同意したと発表しました。

ベラルーシのルカシェンコ大統領が、プリゴジン氏との交渉を行ったということです」

『一般的に反乱軍ははっきりと目標を謳い、計画的な部隊の配置をする。嘘放送を流す必要から広報を重視しテレビ局を制圧する。

SNSだけでは偽情報の判定が難しい。

そのうえで呼応する部隊(つまりロシア正規軍の一部が裏切る。)、支援する機関や団体、待ちに支持者が繰り出すなど、叛乱を支持する運動が起こるはずだ。

ナバルヌイ支持派は沈黙し、モスクワは至って静かだった。

どこにもワグネルへの支援はなくモスクワは落ち着いていた。新聞はワグネル批判一色であり、日頃のプーチン批判デモも起こった気配がない。

こうした冷たい反応にワグネル軍団が如何に判断したかは不明だが、プレコジンはルカシェンコからの長時間の電話説得に応じ、ともかく進軍を止め、ワグネル陣地へ引き返せと命じた。

なぜここでベラルーシの大統領が仲介したのか。かれはプーチンの意を受けて何らかの取引条件を提示したはずである。クーデタ未遂は茶番に終わるか』

2・ワグネルとは?

 

「2013年にはウクライナ紛争で「ロシア軍がウクライナ領内で活動していない状況を作るため」投入され、シリア内戦において、ロシア連邦軍が直接介入する前に要員を派遣していた。これらの海外での活動において、GRUより支援・調整を受けているといわれている」ウイキペディア

ワグネルはプーチン大統領の側近だったプリゴジン氏により設立されました。

ロシア正規軍が表立って活動すると非難される状況を避けるために、民間会社の体を装って軍事活動をするために創られたというのが発端だったらしいです。

しかし、その後急速に組織の規模が拡大し、ウクライナ侵攻時には実質ロシアの民間軍事会社になっていました。

その結果、ロシアはロシア正規軍の下に戦争下受けのワグネルが存在するような、いびつな二重構造になっています。

ワグネルはロシア軍の下請けですから、軍の補給が途切れるとすぐに困窮することになります。

実際、プリゴジン氏は何度もロシアに武器弾薬が足りないと補給をきちんと行うよう要請していました。

度重なる要請に応じないプーチン大統領に堪忍袋の緒が切れて、ロシア軍に歯向かったということが真相のようです。

プーチンの孤独

3・裏がわからないロシアとウクライナ

 

日本で行われた広島G7サミットが、広島の平和を願うという想いとは裏腹に、ウクライナ戦争の激化に一役買ったのは皮肉です。

あのG7にはフランスの飛行機でゼレンスキー大統領が来日し、西側諸国からに金銭的・軍事的援助を勝ち取っています。

その時、ゼレンスキー大統領は6月にはロシアに対して反戦攻勢を仕掛けると言っていました。

実際、反転攻勢にでてロシア軍は退却を余儀なくされています。

そんなこの時期に、プリゴジン氏による反乱です。

想像をたくましくするなら、あの時からプリゴジン氏とゼレンスキー大統領はつながっていたとしたら、どうでしょうか?

この6月にクーデターを起こした意味が出てくるのではないでしょうか?

しかしワグネルは、ゼレンスキー大統領暗殺未遂事件を起こすほどの犬猿の仲です。

そうであったとしても、プーチンにもう頼れないとしたら、ゼレンスキー大統領に寝返ってもおかしくはないと思います。

しかし25日朝の情報では、これはワグネルの弾薬欲しさの「反抗」程度だったという憶測も聞こえてきました。

私たちはプーチン憎しというバイアスにとらわれていますので、どうしても「これでロシアも終わりだ」という気持ちになりがちです。

事態はどうころぶかわかりませんが、日本のテレビ新聞の言うようにはならない可能性が高いと思った方がいいでしょう。

ウクライナ・ロシアの一帯は、日本の戦国時代のような権謀術数と裏切りと駆け引きが満ちているのですから・・・・

戦争の駆け引き

まとめ

 

それにしても、日本のメディアはこの「事件」をどうとらえているのでしょうか?

もしワグネルがウクライナ国境付近を占領して、あの一帯を独立国だと宣言するようなことが起こったら?

すなわち、「ロシア分裂」です。

もしそう事態が起きて、さらにプーチン大統領の力が弱くなった時、最悪の事態が起きる可能性があります。

それはワグネルに対する核攻撃です。

なぜならプーチンはウクライナではなく、自国の反乱兵に対して攻撃したのだと言い訳できるからです。

ウクライナという敵国ではなく、あくまで国内の反乱軍に対して攻撃をしたのだと大義名分をかざせると思います。

本当に核攻撃が起きた時、日本のメディアはそのショックでパニックになるのではないでしょうか?

しかし、これが起きる可能性は低くないと思います。

コロナ肺炎による世界的パンデミックが起きたことは記憶に新しいです。

あれって、まるでSF映画の中にしかないと思っていいたことではありませんか?

そう考えると、戦争で核爆弾が使われる現実が起きても不思議ではありません。

※覚悟はあるか?

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