第四回新興宗教の洗脳の手口(ローボールテクニック)
2022/08/10
宗教洗脳の技法は多彩
ですが、本日は非常にポピュラーな方法です。
その名は「ローボールテクニック」。
いったいどんな技術なのでしょうか?
知ってみれば誰でも一度はかかったことのある、非常にありふれたものだとわかります。
しかし、単純である以上にこの技術には危険な側面があるのです。
1・悪徳新興宗教の手口
悪い新興宗教はみんなやっているのが、「自分の名を名乗らずに近づく」ことです。
例えば地下鉄サリン事件で有名なオウム真理教は、ヨガ教室・ヨガサークルから信者を集めていました。
今話題の統一教会も、占いから信者を集める場合が多かったそうです。
新入大学生に占いサークルを名乗って近づいたりしていました。
これが「ローボールテクニック」です。
ローボールとは低いボールという意味で、最初はだれにでも受けることができる優しいボールを投げてくるという意味です。
具体的には、初めから〇〇教という宗教団体を名乗ると敬遠されるので、ヨガとか占い教室とか勧誘するのです。
画像はイメージです
こういうのが典型的な「ローボールテクニック」です。
さらに集団心理を使って「断れない状況」を作ることも多いです。
どういう方法かというと、「お友達の〇〇さんも行くって言ってるから」という誘い方をするやり方です。
自分一人だと敷居が高い場合でも、知り合いが一緒だと行きやすくなるものです。
集団心理を使う方法は、同調圧力でもありローボールテクニックでもあります。
みんなで楽しく
2・占いにハマる女子の多さ
「小林さんと同世代の女性・Aさん(30代・デザイナー)は、スピリチュアルにのめり込む芸能人を見るたびに「明日は我が身」と感じるという。
「小林麻耶さんがスピリチュアルにハマっている、というニュースを目にしました。
少し前は藤原紀香さんが夫婦で水素水風呂に入っていると報じられたり、最近ではブルゾンちえみ(現・藤原詩織さん)が古代アトランティスにハマっていたり……。
また少し前には、子宮の声を聞こうという『子宮系女子』なるブームもありました。
でも、こういう現象って、一部の芸能人だけの話ではないと思うんです。
実際、私の中学時代の友人はスピリチュアルにハマり、ある時期から会うたびに『今日はこういう月だから体調が悪い』などと、月の満ち欠けに関する話ばかりするようになりました。
また彼女は月額1000円ほど払って、テレビにも出演している某占い師さんの公式アプリに登録し、毎日その占いに書かれたことを元に行動しているのです」
芸能人がスピリチュアルや占いにハマることが報道されることが多いので、普通の人でも「占いぐらいならいいか!」という気分になります。
しかしその占いが、じつは新興宗教や悪徳商法の入り口になることは多いのです。
統一教会の悪徳商法も占いを使って、「今不幸せなのは祖先が悪行を積んだからだ」と言って脅し、高額な壷や仏像を売りつけていました。
知らない人はこういう話を聞くと、どうして壷なんかに何百万円も払ってしまうのだろう?と思いますね。
そこには、コミットメントの一貫性というメカニズムがありました。
3・一貫したい心理
「ローボールテクニック」が恐ろしいのは、コミットメントの一貫性と相性がいいからです。
コミットメントの一貫性とは、一度かかわったことや自分が肯定したことをなかなか変更できないことを言います。
例えば占いだと誘われて実は新興宗教だとわかっても、占いをしてもらったことが楽しかったり、占い師に好感を持ってしまうと、それを急に覆すことができないものです。
そういう場面で席を蹴って立ち去ることができる人は、なかなかいません。
あなたはどうですか?
人間の心は、かかわったこと(コミットメント)に対して、一貫して同じ態度を取りたいという気持ちが強いのです。
というのは、くるくる気持ちが変わって「朝言ったことと夕方言うことが違うような人」は信用できないと教えられるからです。
こういう社会の常識が植え込まれているために、朝言ったことと夕方言うことが違う態度を取るには勇気が必要です。
つまり、「コミットメントの一貫性」という人間心理があるために、「ローボール」が「ハイボール」に変わっても断りにくくなります。
その結果、ずるずると悪徳新興宗教に引きずり込まれるのです。
勇気が必要
まとめ
アリゾナ州立大学のロバート・チャルディーニ教授が、ローボールテクニックについて解説しています。
チャルディーニ教授によると、なぜ「ローボール・テクニック」を用いられると断りにくくなってしまうのか、理由が2つあると言います。
「周囲の人間に理性的な人間だと思われたい」というのがひとつ
朝言ったことと夕方言うことが違う態度を取るような、いいかげんな人に見られたくないという理由です。
もうひとつは、「周囲の人間に良い印象を抱かれたい」といった心理です。
理性的な人間に見られたいというのも、良い印象のひとつかもしれませんが、こちらはもっと範囲が広い理由です。
結局、「ローボール・テクニック」を断りにくい理由は、本人の見栄による部分が大きいということです。
しかし「これは「ローボール・テクニック」を仕掛けられている」と気付いたなら、誰が何を言おうがお構いなしにその場を離れて、そういう人物と縁を切ることが何より大切です。
やはりそういう態度を取ることには、勇気が必要です。
※「ローボール・テクニック」を仕掛けやすいのは優柔不断な人物
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