記憶術 セミナー高額な受講料を支払ってまで受ける価値があるのか？/ノーベル賞カーネマン理論で説明

記憶術のセミナーを受けたら

仕事で役に立つのか？と思う人

資格試験や受験勉強で役に立つのかと、悩む人はお読みください。

なぜ悩むかというと、受講料が高額だからです。

この記事であなたが得すること（目次）

1.記憶術 セミナーでやっていることがわかる

2.高額な記憶術 セミナーの欠点がわかる

3.記憶術 セミナーを受けても意味がない人はどういう人かわかる

この記事の信憑性

・ノーベル賞受賞者カーネマン理論で解説

・カーネマン理論でわかるセミナーを受けても意味がない人

・ノーベル賞受賞者理論でわかる本当に記憶できる方法

1.記憶術 セミナーでやっていることがわかる

セミナーでやっていることは、記憶術の実演です。

講師が次の20の言葉をいきなり覚えます。

1.コーラ
2.まさかり
3.太陽
4.ヘリコプター
5.サングラス
6.キャップ
7.コート
8.冬
9.カーリング
10寿司

11.プラネット
12．アーモンド
13.そだねー
14.ピアノ
15.ラケット
16.ソビエト社会主義共和国連邦
17.墾田永年私財法
18.ウイッグ
19。サンタさん
20.陶芸

これを一回聞いただけで講師はスラスラと答えます。

しかも！逆からも言うことができるし、ランダムに答えることもできます。

これを見ていた受講生は感嘆の声をあげます。

しかしこれは大したことではありません。

次の章ではこれのやり方がいかに簡単なのか、それをお知らせします。

2.高額な記憶術 セミナーの欠点がわかる

セミナーのやり方をもっと簡単にしている例題で説明します。

方法は基本的に同じです。

ここでは手の指と5つのアイテムとで関連させて覚える方法です。

指一本-あんぱん

指二本-ハサミ

指三本-帽子

指四本-スプレー

指五本-ボール

次の動画を見て真似してください。

指四本だけ曲がった指の数にしています。

アイテムを想像しながら、指を動かしてみてください。

いかがでしょうか？

先の指の形と擬音を思い出すだけで、それに対応するアイテムを思い出せるのではないでしょうか？

ですから、記憶術というのは非常に簡単です。

でもこれは指の数とアイテムとを対応させたから覚えられたのではないのです。

※指の数とアイテムとを対応させたから覚えられたのではない

ところがセミナーでは「指の数とアイテムとを対応させたから覚えられた」と教えられます。

ここが高額な記憶術セミナーの欠点です。

次の章で、本当のことを説明します。

脳科学で本当のことを説明するのが、ノーベル賞受賞者カーネマン理論です。

3.記憶術 セミナーを受けても意味がない人はどういう人かわかる

ノーベル賞受賞したカーネマン博士は、脳に情報が入るとき二つのシステムがあると説明しています。

それは「システム1」と「システム2」です。

普通の人は脳の情報処理は論理的な思考だと思いますが、それは「システム2」です。

じつは「システム2」の前に、「システム1」という情報処理システムが働きます。

「システム1」は直感的・感情的な情報処理です。

ここを通らないと、「システム2」に行きません。

つまり脳は最初に直感的・感情的な情報処理で、脳に入る情報を選別しているのです。

それは感情的なシステムなのです。

これが意味するところは、「システム1」は脳の門番ということです。

※脳の門番をパスしないと脳に情報を入れることができない。記憶できない。

「システム1」は脳の門番ですが、その審査基準は感情的、つまり好きか嫌いかです。

脳の門番が好きな情報でないと、記憶できないのです。

あなたは勉強がつまらないと思ったとき、ぜんぜん覚えられなかった思い出があるのではありませんか？

それは「脳の門番が好きな情報でないと記憶できない」ことの証拠です。

ですから記憶術というのは、

「脳の門番が好きな情報」の形に変換する技術です。

「脳の門番が好きな情報」は基本的に、あなたが好きな情報です。

あなたが好きな情報というのは、見たことがある情報である場合がほとんどです。

初めて知った情報は、好きか嫌いか判断できません。

ということは「好きではない」ということになります。

ここで最初のセミナーで覚えるべきアイテムを思い出してください。

1.コーラ
2.まさかり
3.太陽
4.ヘリコプター
5.サングラス
6.キャップ
7.コート
8.冬
9.カーリング
10寿司

どれも誰もが知っている言葉ですね。

ですから記憶術セミナーで講師が覚えているのは、じつはアイテムではありません。

アイテムの「順番」なんです。

ところがこういうと、反論する人がいます。

「ソビエト社会主義共和国連邦」とか「墾田永年私財法」とか、覚えにくい言葉もあるじゃないかという人がいます。

でも、脳のもう一つの機能があります。

それは目立つものは記憶に残りやすいというものです。

あなたは11番から15番にどういうものがあったか覚えていないかもしれませんが、「16.ソビエト社会主義共和国連邦」とか「17.墾田永年私財法」は覚えていると思います。

なぜなら、これらは他のものと違うからです。

しかしセミナー受講者は、あんな難しい言葉を覚えられるなんてすごい！と感動します。

それは間違いであって、じつは難しい見たことが少ない用語だから覚えられるのです。

知らない言葉でも、目立つ場合は記憶に残るのです。

しかしそれが間違いを生みます。

セミナー受講者が勘違いしやすい部分です。

「17.墾田永年私財法」は日本史のテストに出てくる用語なので、これひとつを覚えられるのを見て早とちりするのです。

これなら受験勉強や資格試験に使えそうだと思うのです。

しかしそれは、他のものと比べてあまりに異質だから覚えやすいという脳の性質なのです。

考えてください。

1.墾田永年私財法

2.律令国家

3.三世一身法

4.加墾禁止令

5.奈良時代

このようなものが記憶すべきアイテムだったなら、墾田永年私財法は何番目にあったか思い出しにくいと思いませんか？

また指を使う方法でも、あんぱんやハサミより思い出しにくいと思いませんか？

カーネマン理論での結論

記憶術は情報を脳の門番が気に入る形に加工する技術

その脳の門番の選別基準は、好きか嫌いか？

その好きか嫌いかは、「あなたの好きか嫌いか」である

だから本質的には、あなたが記憶すべきものを好きにならないと記憶できない

考えてください。

セミナー講師がなんでも記憶できるのは、「彼が記憶術が大好きだから」ではないでしょうか？

そうでなければ記憶術のセミナー講師を職業にはしていないはずです。

だからここに記憶術のキモがあります。

あなたが「あなたが記憶すべきものを好きになれるかどうか？」が記憶術のキモです。

しかしこの部分は、記憶術セミナーでは絶対に教えられません。

なぜならそれをいうと、記憶術の限界がわかるからです。

「何でも記憶できる記憶術セミナー」の看板が、使えなくなるからです。

まとめ

1.記憶術 セミナーでやっていることがわかる

いきなり20のアイテムを覚えることができる

2.高額な記憶術 セミナーの欠点がわかる

じつはショー記憶術的な側面がセミナーでは大きい

ある意味、実用的ではない

3.記憶術 セミナーを受けても意味がない人はどういう人かわかる

カーネマン理論で説明すると、好きになれないと覚えられない

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筆者について

長く建設会社に勤めながら瞑想行や神秘業を、科学的に研究する。

建設会社をリストラされたのを機に、中小建設業生き残り研究会を立ち上げ、建設会社の新規事業開発やマーケティングを研究する。

しかし、中小建設業生き残り研究会のＤＶＤの売れ行きに悩み、瞑想中の啓示により変性意識開発のＤＶＤを製作・販売する。

ネット事業に活路を見出し、瞑想による願望実現のホントとウソの研究にシフトしていく。

宗教色を排した、科学的瞑想の研究を勧める。

ヴィパッサナー瞑想はほとんど知らなかったが、本を一冊読んで「自分が行っていたのはじつはヴィパッサナー瞑想だった」と気がつく。

四国の山中に在住、時々東京や大阪でセミナーを開催。

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