霊能力者60人集めた男の話

なぜ60人も霊能力者を？

本当に霊能力者っているのでしょうか？

その答えを、元テレビディレクターの人がバラしています。

じつはテレビに出てくる（自称）霊能力者はすべてが偽物だそうです。

なぜかというと、テレビ独特の事情があります。

そしてこのディレクターはなぜ霊能力者を60人も集めたのでしょうか？

1・偽物霊能力者が多いのは儲かるから？

まず、テレビに出てくる霊能力者が偽物なのはなぜかということを説明します。

テレビ用語的に「ノリがいい」とこの方は言っていますが、現実的には「ウソつき」だからということです。

例えば番組のロケで、廃墟になった産婦人科医に深夜入っていくとき、ディレクターが「このあたりなんか不気味な感じしますね？」と言ったとします。

そんな時、「ノリがいい」霊能力者は「そうです！そこの壁のところに水子の霊が三体いますね」というように、合わせてくれるのです。

ところが、ガチな霊能力者はそういうことは言わず、「ここにはいませんよ」と正直に言います。

だから番組的に、ガチな霊能力者の方は絵が面白くない上に、撮影・編集に時間がかかるのでガチは遠慮されるのです。

そういう元ディレクターですが、ある時プロデューサーから次の番組の企画として、ガチな霊能力者を使って本気の心霊番組をつくる計画を打ち明けられました。

そしてその番組の中核となる、本当に霊能力のある霊能力者を探して連れて来いという指令を受けました。

ところが困ったことに、本当に霊能力のある霊能力者とそうでないものの見分け方がわかりません。

そういうとプロデューサーは、霊能力者を見分ける「秘伝」を教えてくれたそうです。

あなたも霊能力者を見分ける「秘伝」知りたいと思いませんか？

2・「秘伝」

そこで手渡されたのは、一枚の心霊写真でした。

旅先の女性二人の横に、心霊写真によくある霊の顔が写っているものでした。

プロデューサーは霊能力者にこの心霊写真を見せて、この霊が本当の霊なのか尋ねろと言いました。

その後で、「この女性二人の気持ちはどうなのか？」と聴けと言われたのだそうです。

というのは、ガチの霊能力者は生きている人間の気持ちも的確にわかるので、そちらの方が尋ねたいことだと言います。

心霊写真に写った霊の正体や気持ちなんかは、誰にもわかりません。

しかし生きている人の気持ちはわかります。

じつは旅先の女性二人は楽しそうに見えますが、二人とも失恋して落ち込んでいる時だったそうです。

「秘伝」を伝授されたディレクターは各地の（自称）霊能力者の調査に行きました。

その数、60人以上！

その結果わかったのは、霊能力者の90％以上は（自称）だったということです。

「そうですか！ではこの写真に写っている二人の女性の気持ちは？」

（自称）霊能力者「ああ、この二人は何も知らずに楽しく旅行しているようです。この後で霊に憑依されるとも知らずに・・・」

みたいなことばかりだったそうです。

しかし青森県のあるイタコのところでこの調査を行ったところ、ズバリズバリと言い当てられて、本物霊能力者に行きあたったと言っています。（私は霊能力否定派ですが）

その後、そのガチ霊能力者を使った番組を製作したのですが、やはりガチの人は面白い絵が取れないのでしばらくすると、「ノリのいい」霊能力者に代えられたそうです。

このような○○50人に聴きました企画で、他にも面白いものがあります。

3・ホームレス50人

それはホームレス50人に、「どうしてホームレスになってしまったのか？」をインタビューする企画でした。

これは東京に住んでいるなら実に簡単だと思うかもしれませんが、やってみると意外に難しいのだそうです。

あなたも、ホームレスは公園の茂みなんかにダンボールでお家を造って、そこにいるから見つけるのは簡単と思っているのではありませんか？

ところが、実際に調査を開始するとそれでは見つけられないことがわかりました。

というのは、ホームレスのあのお家は夜寝るためだけに作っているので、昼間行ってもいないのだそうです。

そこでディレクターは作戦を変えて、まず一人目のホームレスと知り合いになって、そこから仲間のホームレスを紹介してもらおうとしました。

ところが最初のホームレスと知り合いになり、仲間のホームレスを紹介してもらおうとしても、それは難しかったのです。

というのは、仲間のホームレスのところへ一人目のホームレスと一緒に行っても、留守だったのです。

結局、最初行っていた調査をホームレスと二人で行くだけでやっていることは同じなのでした。

そうこうしているうちに、年末の炊き出しのシーズンになって、その時大量のホームレスにインタビューすることができました。

じつはこのディレクターには、個人的な疑問がありました。

他の○○50人に聴きました企画で、社長さん50人にインタビューすることがありました。

その時、社長や経営者というような成功した人と、一般人の違いに気付いたそうです。

その違いは、人生の成功者は「愚痴や悪口を言わない」ということです。

そして成功していない人ほど、他人の悪口を言い、愚痴をこぼす人が多いことに気づいたそうです。

ところが、ホームレスは人生を達観していて、他人の悪口を言ったり、愚痴をこぼすイメージがこのディレクターにはありませんでした。

ホームレスみたいな人は、仙人みたいな人だというイメージがあったのです。

だからホームレスは「愚痴や悪口を言わない」のか知りたいと常々思っていました。

そこで炊き出しに現れたホームレスを観察すると、そのイメージは間違いだったとわかりました。

彼らはアツアツの豚汁をほおばりながら、愚痴をこぼし悪口を言うのです。

その悪口は、自分がこういう境遇に落ちぶれたのは政府や社会が悪いからだ！みたいな話だったのです。

そしてその時、彼らが食べている豚汁は、彼らが非難している政府や社会が用意したものだったのです。

これを見たディレクターは、ホームレスに抱いていた「仙人」みたいな幻想が吹き飛んだと言っています。

そして、人生の成功者ほど「愚痴や悪口を言わない」という自分の仮説の正しさを知ったそうです。

まとめ

この元ディレクターの話はYouTube動画で見ることができます。

YouTube動画にはコメント欄がありますが、ホームレスの回のコメント欄は面白いです。

「私はタクシー運転手ですが、社長らしき人が二人乗ってきてその会話を聴くとなるほど！というような内容です。無料で聴けてラッキーと思います。

それに対し一般の人はあなたが言うように愚痴ばかりです」

とか、

「私は整体師をしています。

この仕事のお客さんは大工さんのようなひとり親方が多いのですが、愚痴をこぼす大工は儲かっていない、そうでない大工は繁盛しているとわかります」

みたいな元ディレクターの意見を裏付けるコメントが多かったです。

結論　正しい霊能力者がいても見つけることは難しい

偽物霊能力者の方が一般大衆にウケるのは、愚痴をこぼす人が多いのと無関係だろうか？

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