田舎の優良企業を騙す真犯人とは。江守商事倒産にみる中国リスク

倒産って！

江守商事は江守グループホールディングスが倒産。

福井県福井市

江守商事(9963)って昔は有名な福井県名産品を優待で送ってくる、それはそれは田舎の善良な問屋だった。

それが、中国進出したことによって、売り掛け金だけ急増したんですよね。

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１・田舎企業

言っちゃ悪いけど、田舎の中企業には東京進出とか株式上場とかの「夢」を見やすい傾向があります。

会社経営者に、・・・・・

しかし、夢はあってもノウハウはないので、それはコンサルタントや外部情報に頼らざるを得ないのが実情です。

江守商事が倒産に至った経緯もまさにそれらしいですね。

そこに中国の不況と、中国独特の悪事が絡んできたというのが、原因と思われます。

簡単にいうと、・・・・

最近、オレオレ詐欺の捜査がきつくなってきたので、田舎の老人にオレオレ詐欺を仕掛けて羽田空港まで現金を持ってこさせるという事例があります。

それと同じような印象を受けます。

純朴な田舎の企業経営者をだまして、中国進出させて、そしてつぶれさせてしまうというのが、この倒産劇の真相みたいです。

２・株価

２０１４年江守商事(9963)の下方修正　10月20日の取引終了後に発表された。

翌日ストップ安したが取引はほぼ成立せず・・・

平成 27 年３月期通期連結業績予想数値の修正（平成 26 年４月１日～平成 27 年３月 31 日）

下方修正に至った理由がすごい。

（平成 27 年３月期第２四半期（累計）連結業績予想数値の修正）
中国子会社の一部得意先の資金繰り悪化により、売上債権の回収に疑義が生じたため、本日の取締役会において、個別の貸倒引当金を計上することを決議いたしました。

また、中国経済成長の減速から総じて信用リスクが高まっている状況を考慮し、債務者区分の細分化及び引当率の見直しを行い、これにより一般貸倒引当金についても追加計上することを決議いたしました。

この結果、第２四半期連結累計期間において、個別・一般合計で貸倒引当金繰入額 857 百万円を計上いたします。

営業外損益では、人民元安の影響を受け、主に中国子会社のドル建借入金の評価替えから為替差損が発生したほか、金融費用についても増加いたしました。
（平成 27 年３月期通期連結業績予想数値の修正）

通期連結業績予想についても中国経済動向を勘案し、中国子会社の今後の販売計画を見直すとともに、直近までの業績動向も加味した結果、上記のとおり修正いたしました。

すなわち、すべては中国子会社の売上債権が回収できないことが、倒産の原因になっていると考えられます。

３・真犯人

四季報には以下のような記載

業績見通し【増　配】主市場の中国では金属資源、食糧、化学など拡大続く。ＡＳＥＡＮでもシンガポール中心に増加。日本国内は期初に出遅れるが下期にかけて増勢。新システム導入の償却・保守費増を吸収。営業増益。

トピックス【課　題】受取手形・売掛金の残高は前期末683億円へ著増。営業ＣＦは09年度から赤字が続く。会社は中国事業の急拡大が理由と説明。本社主導で与信管理を強化。

受取手形・売掛金の残高は前期末683億円へ著増

手形の残高急増って、ナニワ金融道とかウシジマくんでよく出る単語じゃないですか！

ネット上のご感想がありました↓

「これアカンやつや・・・　上場企業の中で売掛債権が巨額で回収期間が2年近い商社があったのだが、いつも割安放置されている理由がこれ。

要するに、上場企業の決算ですら信用されてないって事だったんだよ。

この銘柄も恒常的にEPS300円(2012-2014水準)が達成できるなら、たった2000円の株価で上昇が止まるはずがない。

どこかでおかしいと思う人がいて、ある程度以上は買い進まれなかったのね。」

田舎の上場企業が予想もしない金融屋にだまされて、あたふたして一応決算だけは格好つけときますって展開が見えてきます。

４・中国って

14日付の開示によると
監査法人からは、こうした内容に加え、中国子会社の大口顧客との取引が近年増加している一方で、

滞留売掛債権についても増加している事実を踏まえると、一般的には不適切な取引が疑われること及び当社子会社の社員が実態のない会社との取引に関与している可能性があることについて指摘を受けました。

中国子会社の元総経理は総経理の親族が経営していると思われる会社と中国子会社との間で取引を行わせていたことから、現在、コンプライアンス委員会にて調査中であることを発表しました。

つまり、中国子会社が極悪で金融詐欺とか循環取引とか、そういう犯罪行為で会社のお金を抜き取っていたということです。

そのお金で私腹を肥やしていたというのが、事件の真相のようです。

会社から自分の親族が経営する会社に発注したことにしてお金を抜き取る犯罪。

つい最近はコーナン(7516)でもやっていた。

降格された総経理を資料から探すと・・・・・

中国商社　事業統括　謝飛紅（しゃひこう）

この人物が、諸悪の根源みたいです！

５・中国リスク

この件に詳しい人は、これは金融詐欺事件だから謝飛紅（しゃひこう）の悪事を世の中に知らせることが大切だと言っています。

しかし会社経営人はあくまで「基本的に、粉飾決算や架空取引はないと確認できた」と説明。

意図した水増しはなかったと説明しています。

しかし、そういう説明では中国に関わることの危険さがいつまでたっても明らかになりません。

中国に詳しい宮崎正弘氏によると、中国では政府事業・軍から末端の私企業にいたるまで腐敗は当たり前だそうです。

しかもちょっとした許認可の申請でも、わいろが当たり前の社会だそうです。

そういう社会では上り基調の時は活気がるものですが、いったん下り坂に入るとわいろが減るので急速に景気が悪くなります。

そのとき私腹を肥やしていた人は悪事が露見する前に、金を持って夜逃げするというのが中国の「伝統」らしいです。

倒産した江守商事は、中国式のこういう（極悪）したたかな中国式経済にしてやられたということだと思います。

まとめ

江守商事(9963)って昔は有名な福井県名産品を優待で送ってくる、それはそれは田舎の善良な問屋だった。

ついに倒産！

それが、中国進出したことによって、中国子会社が極悪で金融詐欺とか循環取引とか、そういう犯罪行為で会社のお金を抜き取られたのです。

その犯人はおそらく謝飛紅（しゃひこう）

中国に詳しい宮崎正弘氏によると、中国では政府事業・軍から末端の私企業にいたるまで腐敗は当たり前だそうです。

しかもちょっとした許認可の申請でも、わいろが当たり前の日本人には想像もつかない社会なのです。

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精神工学研究所
　　　　山西　茂

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