金持ちになりたければ、まず「洗脳」の理解から|洗脳とは?
2016/11/17
公開できる範囲の情報
洗脳とは?
インターネットで検索しても、洗脳に関する正しい情報が得られるとは限りません。
例えば、次のような説明文が検索結果にでてきます↓
「洗脳は、暴力的な方法を使った強制的な思想改造です。 監禁、脅迫、飢餓、暴力、強姦、薬物など、ひどい虐待方法を使います。
その中で、優しく接したり、受け入れやすい要求を少しずつ出しながら、思想を変えていくのです。
このような方法が成功するときもありますが、一般的には、普通の環境に戻れば思想も元に戻ることが多いようです」
ところが洗脳の定義が「特定の主義・思想を持つように仕向ける事とその固定化」なのです。
「普通の環境に戻れば思想も元に戻ることが多いようです」ということであれば、「特定の主義・思想を持つように仕向ける事」は失敗していると考えられます。
もともと軍事用として敵国の人物をスパイに仕立て上げるために開発されたのが、「洗脳技術」です。
それが「普通の環境に戻れば思想も元に戻る」ようなものでは、とてもスパイには使えません。
ですから、初めに記載したような洗脳の説明は、ほとんど実態を把握していないものです。
さらに、「洗脳」などという一般人とは無縁の技術を調べる人は、身近な人が宗教や悪徳商法などにハマった事情があるものです。
そういう人は「脱洗脳」の情報を探していますが、「普通の環境に戻れば思想も元に戻る」というような生易しい洗脳では解決できない状況にいます。
ですから身近な人が宗教や悪徳商法などにハマった事情がある切実な事態の人には、役に立ちません。
そういう方のために、現在公開できるギリギリの範囲の情報を記載します。
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1・公開されている情報のウソ
再度、上の洗脳法を書きます
「洗脳は、暴力的な方法を使った強制的な思想改造です。 監禁、脅迫、飢餓、暴力、強姦、薬物など、ひどい虐待方法を使います。
その中で、優しく接したり、受け入れやすい要求を少しずつ出しながら、思想を変えていくのです。」
もし、ここで言われている洗脳方法が実効性があるのなら、それは事実と異なると思われる証拠があります。
ときどき日本や諸外国で、若い女性を性的暴行目的で監禁する事件が発生しています。
クリーブランド監禁事件は、2013年にアメリカ合衆国のクリーブランドで発覚した誘拐監禁事件。
2002年から2004年にかけて行方不明になった女性3人が、監禁されていた家から約10年ぶりに救出された。
容疑者として逮捕された男は被害者宅の近隣地区に住むスクールバス運転手の男だった。
2013年5月6日、クリーブランド市シーモア通り2207番地の家から助けを求めて叫ぶ女性の声に近所の住民が気づいた。
若い女性が家から脱出しようともがいていたため、住民がドアを蹴破って助け出したところ、女性が出てきた。
この事件は約10年もの間、監禁・暴行されていたもので、先の洗脳の定義に当てはまります。
しかも「普通の環境に戻れば洗脳は解ける」という先の説明とは異なり、「監禁されていた家から脱出しよう」ともがいていたとあります。
ということはこれらの女性は、洗脳状態ではなかったと結論することができます。
すなわち、洗脳とはただ単に「監禁、脅迫、飢餓、暴力、強姦、薬物など、ひどい虐待方法を使えば」行えるような簡単なものではありません。
このような洗脳に関する間違ったイメージが広まった原因は、2つあります。
ひとつは洗脳技術が第2次世界大戦以降に、軍事技術として主に中国・当時のソビエト連邦そしてアメリカで研究されたものだからです。
だから非合法な生体実験が繰り返されたイメージがあり(現実にもありました)、「監禁、脅迫、飢餓、暴力、強姦、薬物など」が使われるというイメージが当てはまったからです。
さらにアメリカのスパイ映画などで、軍関係の変人科学者が登場して主人公スパイから情報を聞き出させようとするシーンがあり、このイメージを定着させたと思われます。
そのようなシーンではほとんどの場合、電気ショックが使われました。
それで洗脳というと「電気ショック」という一般的なイメージが出来上がりました。
二つ目の理由は、古代の奴隷支配のイメージです。
古代エジプトのピラミッド建設シーンなどでは、多くの奴隷をエジプト人監督者が鞭を使って仕事をさせている場面があります。
映画における古代・中世の奴隷を使役する場面では、鞭や銃で脅したりする状況が必ず描かれています。
こういう状況からの連想で、人は暴力的に接することで「強制的に思想改造」することができるというイメージができました。
これら主にふたつの理由があり、一般人には「洗脳には暴力的支配」という固定観念ができたのです。
しかし、先のクリーブランド監禁事件の例を見れば、10年もの間監禁し、暴行しても「洗脳が成功」するまでには至ってません。
それでは、洗脳の目的である思想改造は不可能なのでしょうか?
思想改造は可能です。
例えば近年のオウム真理教というテロ事件を起こした宗教団体は、有名大学出身の科学者が教祖麻原彰晃に心酔し、大量殺人事件を起こすまでに洗脳されています。
また、多数の若い女性が中年男性と同居する事件も報告されています。
ハーレム男事件
57歳の自称占い師の男が11人の女性と同居し、結婚、離婚を繰り返していることが話題となっている。
女性は一人の50代を除けば残りは20代。
男は「生活のために資格がなくてもできるものを」と占いを始め、占いのアシスタント募集の広告を出す。
2000年2月、アシスタント募集の広告などによって集められた複数の女性と集団生活を始めた。その後は婚姻届を出しては離婚することを10回以上繰り返し、女性の多くが離婚後も男性の姓を名乗り、同居している。
婚姻期間が平均で50日間で中には9日間しかない女性がいた。離婚届を出したその日に別の女性との婚姻届を出すということもしている。 この中の女性の一人とは女児を儲けている。
2005年時の取材に対してこの無職の男性(当時57歳)は「夢で見た『もてる呪文』を唱えると女性が集まるようになり、現在は一夫多妻制のような共同生活をしている」と話した。
この取材以降、メディアがこの男性を語る際に一夫多妻という言葉を用いるようになった。
同居する殆どの女性たちは腰まで伸びた長い髪、ミニスカートと同じ格好をしていた。
ハーレム男の手法
この手法の元になったのは「ダークヒロカズ著 催眠術師になりたい」という書籍であったとされています。
すでに絶版だったこの本は、うわさが広まると中古価格が高騰し、数万円の値段が付くこともありました。
男は不安を煽る古典的手法を使っていた。
暗い部屋に通されると、そこにはテーブルがあり、ランプが点っている。
向かい側には頭からすっぽりと頭巾をかぶった男がいた。
暗闇のなかで眼だけを出した男は、ランプを手にすると、「あなたには悪い霊が付いている。このままでは大変なことになる」と低い声で語りかける。
そこで泣き出して逃げるものもいれば、恐怖心や興味から居着くことになるものもいた。
いちばんの問題はなぜ若い女性たちが一人の男の元で同居するようになったかということだ。
テレビ映像を見てもわかるように、女性たちは男を中心に穏やかな生活を続けていた。
麻原彰晃を「父や母のような存在」、文鮮明を「真のお父様」と信者たちが本気で思っているように、このミニカルトも男を実際の夫としているのだ。
2・洗脳技術の正体
1で説明した一般に広まっている洗脳方法(暴力的監禁など)の方法は、まったく効果がないのでしょうか?
じつはあります。
効果があるからこそ、一般人のイメージが広まったわけなのです。
しかし、確実ではありません。
これが効果を発揮するのは、簡単に言うと「知能程度があまり高くない対象者」には効果的です。
しかしクリーブランド監禁事件のような例(被害者は監禁当初10代の少女)もありますので、「知能程度があまり高くない対象者」すべてに有効なわけではありません。
ところでアニメ・漫画などで洗脳された被害者を見ると、だいたい眼の光を失ったように描かれるものです。
あのような眼の光を失った感じというのは、本人らしさを失ったいわばロボット人間というような状態を現わしています。
そのような洗脳状態の人間は、通常の状態に比べて知能程度が低くなっているイメージがあります。
実際に「通常の状態に比べて知能程度が低くなっている」ので、自分が置かれた状況がわからない。
だから「洗脳される」わけです。
すなわち「洗脳状態」とは、本人の知能状態に大きく影響されると考えて間違いありません。
これが古代エジプトで奴隷を鞭で叩くことで、使役させることができた原因です。
当時の奴隷のほとんどは知能程度が高くありませんでした。
そういう人物は、暴力的な脅しを加えて、将来的な展望もなくせば絶望状態になって、ただ奴隷的に働くようになるでしょう。
しかしピラミッド建設の設計・監督のような、知的作業をさせることはできないのです。
暴力的な洗脳は、今日では使えない要素が大きいのです。
変性意識状態
さて洗脳には、変性意識状態という脳の特殊な精神状態が不可欠です。
ほとんどの洗脳技術の説明には、この脳の特殊な精神状態の説明がありません。
それは先にも書いたように、洗脳技術がもともと軍事機密であったため正しい情報が広がらなかった背景があります。
また一般人の洗脳に関するイメージが、「監禁、脅迫、飢餓、暴力、強姦、薬物・電気ショック」であったため、変性意識状態という脳の特殊な状態に理解が至らなかったのでしょう。
じつは「変性意識状態」も、軍事技術として「ある能力」を研究することで発見された意識状態なのです。
その「ある能力」とは、じつは「テレパシー実験」でした。
ですから一般人に、この用語が広まっていないのも当たり前なのです。
その軍事技術として研究することで「変性意識状態」がわかったきっかけは、ガンツフェルト体験という実験です。
ガンツフェルト体験というのは、人間の脳を夢を見ている状態にしているのに、意識がはっきりある状態を体験できるものです
つまり「目覚めていながら夢を見ている状態」なのです。
この状態では、テレパシーが実現すると言われていて、研究がさかんに行われました。
夢見状態と同様な変性意識状態を形成するものとして感覚遮断が知られていた。
ガンツフェルトとは,その感覚遮断を実現するひとつの方法であり,被験者の視野を均一にすることである(ドイツ語で「全視野」)。
ガンツフェルトは,内側に蛍光塗料を塗ったゴーグルを装着させ(または簡便にはピンポン球を半分に切って両眼をそれぞれ覆うように装着させる),そこに赤色灯を点滅投射することで実現する。
他の感覚器官も極力遮断するのがよく,耳にはヘッドホンを装着させノイズを聞かせ,身体全体はリクライニングシート上に寝かせ,安静な状態にする。こうしたガンツフェルト状態に被験者をおくと,感覚遮断が実現できる。
じつはガンツフェルトとは人間の五感を遮断するだけの、簡単なもので実現できるものです。
眼にアイマスクをして、ヘッドホンでノイズを聞かせて、快適な温度でリクライニングシートに横たわり、30分程度経過すると体験できます。
その時、肉体感覚がなくなり、被験者は宇宙空間にいるような、あるいは母親の胎内に帰ったような、非常に穏やかな精神状態になることができます。
そしてそのこれまでの人生で体験したことがないような意識状態に感激し、「神に逢ったような神秘体験」と思うようになる被験者も続出しました。
これが変性意識状態です。
精神工学研究所では「とてつもなく深い変性意識を生成する方法」を、開発しました。
これはイメージジェイコブソン法と名付けています。
これを体験した方の、ご感想を紹介します。
(感想)
私は今までに何度か変性意識状態に入ったことがあり、初めての時は衝撃的な感覚に襲われ動揺したことがあります。
全身の皮膚・感覚が無くなったようになり、しかも肉体の奥から熱が沸いてきて全身が瞬時に発熱(感覚が切り替わったような)し、今までに体験したこともない快感が、これも沸いてきたといっていい感覚でした。
その中でも奇妙だったのが、身体感覚の変化です。その時、自室で布団に横になり、電気を消して、呼吸法を利用して、上記の感覚が起こる前に、まずリラックス(肉体弛緩)を徹底的にしていたのですが、だんだんとおかしな感覚になっていきました。
まず頭部に鈍痛というか圧力みたいな感じが起こり、次に、気づいたらまっすぐに寝ているのに、感覚が上半身だけ横に曲がって、視線もズレているのが分かりました。
動揺しながらも更にしてみると、なにか、こうスイッチが切り替わったように肉体の感覚が上記のように変化したのです。
それからというもの暇が出来れば同じことをしたのですが、似たようなこともあれば、前よりはすごくなかったり、時には何の変化も得られませんでした。
そこで、これは何だ?と思い調べ始めたのです。
長くなりました。DVDの感想ですが、気の感覚は神経残像というのにはかなり納得のできるものでした。
何よりも神秘業の技法が神経を開発強化して、神経伝達物質を発生させるものであるという解説には興奮してしまいました。
トレーニングの方ですが、少しですが身体内部の感覚が分かっていたので(高藤聡一郎氏のいう)会陰から泥丸まで感覚を上昇させたり、眉間から脳内を経由して脊椎の神経に感覚を下ろしたところ、肉体の奥からムズがゆいような感覚と一緒に快感が起こりました。
これには驚きました。
ともあれ、全体的に神秘業の目的・トレーニングの意味の解説はとても分かりやすく、大いに参考になりました。
変性意識状態は第二次世界大戦以降の軍事技術として発見されたと言いましたが、じつは宗教的なヨガや神秘業、そして瞑想法では2千年以上前から知られていたものです。
しかし、深い瞑想状態(変性意識状態)になること自体が、宗教的「秘伝」であるために、長く一般に公開されることがなかったものです。
しかも深い瞑想状態(変性意識状態)は洗脳という「思想改造」に不可欠なものです。
すなわち宗教とは一種の「思想改造」なのですから、ほとんどの宗教団体は洗脳に関する技法を持っています。
当然のことながら、変性意識生成技術も持っています。
それがその宗教における「思想改造」の中核技術なのですから、変性意識生成技術は「秘伝」として一般に公開されなかったのは当然なのです。
その技術が軍事技術として(再)発見されました。
そして冷戦終了後、アメリカでそのような技術が商用に流出して、マーケティングなどに使われたと言われています。
NLPなどもその一種かと思われます。
3・原理と技法
洗脳の語源
朝鮮戦争時の捕虜米兵に対して共産主義を信じることをせまった行為を中国共産党が洗脳と呼んでいたのを訳してbrainwashingと名付けられた。
当時米兵が次々と共産主義者であることを宣言し、関係者に衝撃を与えた。
中国共産党及び軍の洗脳は、
外部隔離
尋問
処罰・暴力
巧妙な賞罰
徹底教化
罪の意識を植え付ける行為
自己批判
などの手段で行い、薬物使用の例もあるとしている。
著名な心理学者であるロバート・ジェイ・リフトン(ニューヨーク市立大学教授)は共産主義者が今までで最も効果的な手段を持ったと断言し、国際的な衝撃を与え、欧米のマスコミでセンセーショナルに取り上げられ広まった。
ただし、リフトン自身は最終的にはその効果を否定している。
心理学者の本格的な研究がなされた報告が、リフトンという人が書いた『思想改造の心理』という本で、これが洗脳理論の古典として知られるかなり大きな著作です。
これは基本的には収容所帰還者、すなわち中国共産党の収容所にいた帰還者への詳細な聞き取り調査に基づいて、リフトンが「洗脳」のテクニックとはいったい何なのかということをまとめたものです。
リフトンは、「洗脳」のテクニックは全部で8つの要素があると、その手法をまとめております。
①環境コントルール、②密かな操作、③純粋性の要求、④告白の儀式、⑤「聖なる科学」、⑥特殊用語の詰め込み、⑦教義の優先、⑧存在権の配分。
ちょっと分かりにくいかもしれませんが。
こういうような具体的手法を用いて、人を操ることができるんだと。
これらのテクニックを用いれば、いとも簡単に人の心を操れるという神話が、この本によって生まれまして、敵に対する非難や冗談に多用されるようになったわけです。
これらの「神話」は「軍事機密」としての側面を考えれば、変性意識状態の説明が出てこないことに納得がいきます。
すなわちこれらの情報は、意図的に「ガセネタ」になっています。
というのは「敵にこういう情報が伝わる」とまずいので、「洗脳は成功しない」という結論になったと推測できます。
「エリア51」というネバダ州のアメリカ軍施設がUFO研究所だという噂がありますが、あれと同じように本質を隠す情報をわざと流すのはよくあることです。
「これらのテクニックを用いれば、いとも簡単に人の心を操れるという神話」ということで洗脳技術を否定していますが、現実を見ればこれがウソとわかります。
というのは「宗教における「思想改造」の中核技術」を活用して、2千年以上前から宗教は洗脳技術を駆使して教義を広めてきています。
そういう宗教の実例を見れば、「「思想改造」の中核技術」はなかったというのは、信じがたいことではあるのです。
洗脳原理
洗脳とは「人の脳をコンピューターと見なす」と、いとも簡単に理解することが出来ます。
パソコン(コンピューター)で例えて説明すると、今2種類のソフトが動いているとします。
ひとつはエクセルのような表計算ソフト、もう一つは動画編集ソフトです。
この二つのソフトは扱うデータの種類が違うので、同時に動かしてもなんの問題もありません。
ところがワープロソフトのようなソフト、例えばワードと他のワープロソフトをインストールすると、扱うデータの種類が同じ場合不都合が起きることがあります。
つまり「一種類のデータには一つのソフト」が、パソコンでは基本です。
では脳をパソコンと考えてみましょう。
そこで脳をパソコンと考えて、「私とはなに?」ということを考えます。
そうすると「私とはなに?」ということは、これまでの「記憶」で出来上がっています。
しかし、記憶だけでなく「その記憶からつくられた考え方」のようなプログラム(ソフト)だとも言えます。
すなわち、脳をパソコンと考えると「私とはなに?」ということは、これまでの「記憶」と「プログラム(ソフト)」の複合体です。
すなわちこれが「洗脳」の対象となるものです。
洗脳とは「私とは○○」を、「私とは××」に書き換えるものですから。
それでワープロソフトの例で考えると、一つのパソコンに同じようなソフトを2種類以上入れると不都合が起きます。
脳も同じです。
一人の脳内情報に、「私とは○○」と「私とは××」を同時に存在させることはできません。
それができる人は、多重人格です。
そう考えると、洗脳とは対象者の脳を最終的に「私とは××」にする操作です。
すなわち「私とは××」にする操作の前に、最初から存在した「私とは○○」を消去しなければなりません。
このような脳内のプログラムを消去したり、データを書き換える作業が必要です。
そしてパソコンで考えるとそのようなプログラムを交換したりするときは、ほとんどの作業を止めないとできません。
電源などの必要不可欠な動作以外をすべて止めることが必要です。
人間の脳も同じなのです。
ここで「変性意識状態」のためのガンツフェルト体験の説明を思い出して下さい。
「ガンツフェルトとは人間の五感を遮断するだけの、簡単なもので実現できる」
入力を停止するこの状態は、パソコンではほとんどの作業を止めることに相当します。
すなわち「変性意識状態」とはパソコンで考えると、電源などの必要不可欠な動作以外をすべて止めることなのです。
ですから、この状態になったとき脳内のデータやソフトを消去したり、書き換えたりすることができます。
ということは、これが「洗脳操作」なのです。
しかし、生まれたときからの記憶からできているのが「私とは○○」です。
これがその人の本質を決定している根源的記憶からできているものですから、それを消去することは容易ではありません。
パソコンでいうと、出荷時の状態にハードディスクを戻すことですから、途中で入れたソフトなどはすべて消えます。
すなわち人間でいうと覚えたことが消えて、馬鹿になることです。
ということは、根源的記憶からできているものを消去する結果、IQが著しく低下するのです。
つまりこういう洗脳は、知的な資源をすべて失うので奴隷労働以外には使うことができません。
しかも、それを消去することは容易ではありません。
そこで、代わりの方法を使います。
つまり「人間の本質を決定している根源的記憶からできているもの」を潜在意識の奥深く封印するのです。
そのことで、脳内のデータやソフトを書き換えることができます。
潜在意識の奥深く封印するには、普通「恐怖の感情」が使われます。
つまり教祖や指導者の言うことに逆らうと恐ろしいという感情が浮かんで、それ以上考えられなくなる操作です。
前に説明したハーレム男事件でも、以下の記述があります。
そして20歳の専門学校生が民家にやってきた。
女性が素直に対応しないものだから、男は「わたしは元自衛隊員だ。
回りにはスパイがいっぱいいる。ここでのことを話したらミンチにされるぞ。
死ぬか事故に遭うか、大変なことが起きますよ」と脅した。
こういう恐怖を引き起こさせることで、それ以上考えられなくなる操作を行うのです。
宗教的教義を信じる人物には、このような操作は容易です。
「信じなければ地獄に落ちる」とか、「死後には永遠の苦痛が待っている」と言って脅かすことが良く使われます。
これが洗脳の基本原理です。
「人間の本質を決定している根源的記憶からできているもの」を潜在意識の奥深く封印するということは、じつはこうです↓
「それは人を赤ん坊の脳にしているのです」
根源的記憶がない人を創るということは、赤ん坊の脳の状態と同じです。
赤ん坊や幼児は、なんでも素直に言うことを信じ、従います。
すなわちこれこそ洗脳です。
赤ん坊の脳の状態を実現できれば、「あり得ない教義を信じ込ませること」はまったく難しいことではありません。
カルト宗教を信じている人を、傍から見ると「あの人たちはなんであんなバカげたことを信じているの?」と思うのですが、
それを信じる人の脳が、赤ん坊と同じだったら「どんなあり得ない事でも」受け入れてしまいます。
それは北朝鮮や中東のテロ国家の教育を受けた人をみれば、理解できると思います。
人間爆弾テロ実行犯(体に爆弾を装着)
また「創価学会員夫婦の子供」が、容易に創価学会に入会することをみても、赤ん坊の脳の状態から教え込むことの容易さがわかると思います。
つまり、洗脳とは「どんなあり得ない事でも」受け入れさせるという、そんな難しいことではないのです。
できるだけ「赤ん坊の脳の状態を実現」することが、その核心です。
しかし「本来からある根源的記憶からできているもの」を本当に消去すると、その人は本当に赤ん坊になります。
すなわち、著しく知能が低下して使い物にならなくなります。
それではスパイなどのような、高度な知的労働を行わせることはできません。
そのため「人間の本質を決定している根源的記憶からできているもの」を潜在意識の奥深く封印することが、洗脳技術の核心となります。
4・洗脳技術
公開出来る範囲で書きます。
順序
1・変性意識状態の生成
2・変性意識下での根源記憶の指摘
3・根源記憶の誤りの指摘
4・根源記憶の誤りの訂正(リフレーミング)
5・根源記憶を訂正されたことにより洗脳者に対する帰依
6・洗脳者から与えられた情報の受け入れ
7・恐怖と報酬による新しい情報の固定化
ここでの基本であり、核心はやはり「1・変性意識状態の生成」にあります。
また、「2・変性意識下での根源記憶の指摘」というのはその人の存在に関わる情報なので、洗脳はどうしても宗教と親和性が高いものになります。
そのため一見宗教とは関係が内容に見える共産主義(マルクス・レーニン主義)でも、「宗教の否定」というような宗教と同レベルの知識体系が必要になります。
それは洗脳のために、どうしても必要なのです。
変性意識状態の生成
これは五感情報を遮断することで、作り出せることは先に書きました。
他にも、ヨガのような身体操作でも作り出すことができます。
精神工学研究所のイメージ・ジェイコブソン法が、ヨガの技法とよく似ているのはそのためです。
人間の五感を遮断すると脳は、脳内麻薬物質であるドーパミンを放出します。
その結果、薬物中毒と同じような麻酔状態になり、酩酊状態に陥ります。
またこれらの状態が、幻視や幻聴を起こす原因ともなります。
つまり簡単にいうと「気持ちいいトリップ状態」になることができるのです。
奇妙なことにこれらの状態は、肉体に激しい刺激を与えることでも起こすことができます。
たとえば非常な苦痛を長時間与えると、脳はそれから精神を守るために脳内麻薬を生成します。
これは出産時のような時も起きます。
あるいはランナーズハイと呼ばれる、長距離走でも起きる現象です。
すなわちそれに至る事象はじつは何でもよくて、脳が脳内麻薬を生成すればそれが変性意識状態です。
ここで補足しますが、ここでいう変性意識状態とは、深い瞑想状態のような肉体感覚を伴う意識状態、つまりトランス状態を指します。
「脳が脳内麻薬を生成すればよい」のであれば、それこそ違法薬物やアルコールも変性意識状態を簡単に引き起こすものです。
そして長期間の監禁状態なども、脳がそれから精神を守る必要があると判断すれば、脳内麻薬を生成します。
ここで冒頭で述べた、一般的な洗脳の定義を思い出してください。
「洗脳は、暴力的な方法を使った強制的な思想改造です。 監禁、脅迫、飢餓、暴力、強姦、薬物など、ひどい虐待方法を使います。
その中で、優しく接したり、受け入れやすい要求を少しずつ出しながら、思想を変えていくのです。」
「 監禁、脅迫、飢餓、暴力、強姦、薬物・電気ショック」は、結果的に変性意識状態を引き起こすものです。
単に苦痛を与えれば、人の精神を改造することができるのではありません。
すなわち「洗脳には変性意識状態が不可欠」と述べたことが、じつはここでも当てはまっています。
しかし「古代エジプトで奴隷を鞭で叩くことで、使役させることができた」イメージが、誤った結論を生じさせたのです。
ただ単に苦痛を与えれば、人の精神を改造することができるという、あまりにも単純な思想がうまれた原因がここにありました。
変性意識状態の生成(実例)
恐怖によるもの
強い恐怖心は変性意識状態を生じます。
これは強すぎる恐怖の感情が精神を破壊するのを防ぐため、意識の中断(気絶)や五感の遮断(ガンツフェルト様状態)を生じさせるからです。
このような本能的な精神反応は、ストックホルム症候群などとも似ています。
ストックホルム症候群(ストックホルムしょうこうぐん、Stockholm syndrome)は、精神医学用語の一つで、誘拐事件や監禁事件などの犯罪被害者が、犯人と長時間過ごすことで、犯人に対して過度の同情や好意等を抱くことをいう。
人質は警察が突入すると身の危険が生じるので突入を望まない。ゆえに人質を保護する側にある警察を敵視する心理に陥る。
「このような恐怖で支配された状況においては、犯人に対して反抗や嫌悪で対応するより、協力・信頼・好意で対応するほうが生存確率が高くなるため起こる心理的反応が原因」と説明する。
ハーレム男事件
ハーレム男事件被告は女性に対して真っ暗な部屋で電灯の光を当て、「相手をジェットコースターに乗せ、急降下させてお化け屋敷に連れて行くような心理状態にさせる」(公判話)というやり方をしている。
これは催眠術の「驚愕法」(恐怖法)という手法で、ここから偽りのリアリティ(現実感)を与える。
オカルト話で一人が強烈に不安を覚え、恐怖心に震えると隣の人もその恐怖心や不安が同調してゆくようになるが、これをホメオスタシスによる催眠化という。
さらにアンカー法によって固定化することで被告から離れられなくする。
渋谷被告は公判で「逃げ出したら宇宙人が捕まえてミンチにする」というように恐怖心を煽っていたと語っている。
強烈な恐怖心から逃れるために11人の女性は被告の家を離れないということであり、被告から離れると死んでしまうとの恐怖心によって支配し続けているのである。
X JAPANのボーカル・Toshlさん
ホームオブハートのMASAYA氏の洗脳とされるもの
「MASAYAや元妻には、”X JAPANが世界中の若者をダメにした根源である”と、暴力を受けながら罵倒を受けました」と著書の発表で述べています。
気功という中国の健康法
気功は変性意識を引き起こす知られざる方法です。
ヨガが静的な方法とすれば、気功は動的な方法です。
芸能人やスポーツ選手がときどき気功師に洗脳されたというニュースが流れますが、気功により変性意識を生成するのは間違いありません。
トランスというのは変性意識状態のことであり、ASC(Altered state of consciousness)のことです。通常の我々の意識とは異なる意識状態と定義されます。
何かに没頭したり、集中していたり、催眠状態などを指すことが多いでしょう。
「トランスに入る」などと言うと、酩酊状態を思い出しがちですが、気功においてはこの深い集中や、深い瞑想状態は必須となります。
深い催眠状態と考えても良いでしょう。
この状態が大前提で、その上で各種の気功技術を用いたり、情報を操作したりします。
気功師養成スクールの案内文より
この深いトランス状態の中で繰り広げる情報操作こそが気功の本質です。
通常の意識で情報を操作しても、その影響力は大きくありませんが、深い変性意識状態で情報を操作するからこそ、物理的現実世界に圧倒的な結果を及ぼすことができます。
気功というのは、情報操作です。
情報空間に浮かぶ情報を操作することで、その情報が物理を書き換えるのです。
ですので、トランスを上手に引き起こせれば、気功は上手になるのです。
オウム真理教
ヨガや違法薬物、特にLSDが使われました。
苫米地英人氏講演の感想より
私たちの脳の中で何が起こっているのだろうか。
脳機能学者・苫米地英人氏は、高次の脳機能についてわかりやく解説して、現代人が陥りやすい問題と課題について警鐘を鳴らしている。
特に視聴率を追って垂れ流しされる占い番組やオカルト的番組について、その現代人の不安につけこんだやり方に対して「暗黒時代が続いている」との痛烈な批判をしている。
オウム真理教の洗脳について
オウム真理教の場合は、麻原教祖がLSDという幻覚剤を使って洗脳してきたという。
違法薬物を使っての洗脳は多くの有能な若者から未来を奪った。
オウム信者は1999年に地球が滅びると信じさせてられてきた。
数年で地球が滅びるという恐怖心を与え、オウム真理教と麻原教祖のみが生き残る等々のさまざまな洗脳が行われた。
LSDを使ったイニシエーションが在家信者に対しても盛んに行われた。
費用は100万円であったが、工面できない信者には大幅に割引され、5万円で受けた信者もいる。
LSDによるイニシエーションは出家信者のすべてが受けさせられた。
独房が造られ、教団に対し疑問を持つ信者に対しては独房に閉じ込め、一日中、麻原の説法テープを聞かせ、暴れたり精神状態がおかしくなるものも続出。
出家したばかりの信者が、教団の実際の様子がイメージしたものとは違うことに驚き実家へ帰ろうとしたところ、体力のある信者数人がかりで押さえ込み独房に入れるというような行為も日常茶飯となってきた。
林郁夫によって開発された儀式「ナルコ」は、チオペンタールという麻酔薬を使い、意識が朦朧としたところで麻原に対する忠誠心を聞き出すもので、麻原はしばしば挙動のおかしい信者を見つけると林にナルコの実施を命じた。
林郁夫は信者に「ニューナルコ」と呼ばれる薬物を併用した電気ショック療法を使い始めた。
拉致してきた女性信者にチオペンタールを使い「あなたはどうしてここにいるのか」と聞くと「拉致されてきた」と答えたため、林の開発した電気ショック機器で100Vの電気ショックを与えている。
この際には3度目の電気ショックで効果が確認され、女性信者は「分からない」と答えた。
※注:この電気ショックは洗脳の直接の原因ではありません。
電気ショックによる恐怖心が、変性意識を引き起こしたものによるものです。
深い変性意識状態での根源記憶の指摘
根源記憶とは物心ついた頃からの記憶を指しますが、潜在意識では生まれてからの記憶がすべてあると言います。
確認されてはいませんが、母親の胎内にいたときの記憶も残っていると主張する人もいます。
こういう記憶が「私とはなにか?」を構成していますので、それに気づかせることが必要なのです。
そしてそういう「気づき」を求める人というのは、一つには自己啓発が趣味のような人です。
その人の深層心理には、「居場所はここではない」というような、「今の自分は本来の自分ではない」というような意識があります。
つまり「今の自分は本来の自分ではない」というような意識があるから、「本来の自分を求める」のです。
「本来の自分を求める」ことは、根源記憶を求めることです。
こういう心理的動機を持っている人が、洗脳攻撃を受けやすい人なのです。
もう一つは、現状に不満を持っている、そういう顕在意識を持つ人です。
先ほどの自己啓発好きが潜在意識で現状に不満を持つ人であるとすれば、こちらは意識して現状に不満を持っている、そういう人です。
先ほどのハーレム男事件の女性たちの特徴に、これがあげられます。
出発点は家族関係や悩みにある。
娘がどこで何をしているかに関心を持たない家族の希薄さ。
大学生活に悩みを持った女性の孤立感。そうした問題を男の周囲の女性たちが親切にケアしていた。
男が使った手法は、市販されている占い本程度の水準である。
それでもこころを捕えられてしまうところにこそこんどの事件の核心がある。
きっかけは、父の死と仕事の悩みが重なったことにあった。
根源記憶の誤りの指摘
根源記憶の誤りの訂正(リフレーミング)
この部分は宗教的教義と非常に親和性が高いものになります。
というより、宗教的(スピリチュアル)でなければ、この部分は語ることができません。
なぜなら出生からの記憶が根源記憶なので、それの誤りを指摘しようとすると出生前の出来事から説明しなければならなくなるからです。
つまりそれは「生まれる前の魂の記憶」とか、「前世の悪行」などになるのです。
そういう事柄は科学的には、扱うことが出来ません。
そのために強力な洗脳操作は、宗教的(スピリチュアル)、あるいは非科学的な意識操作になります。
逆にいうとそういう非科学的なものを一切信じない人には、こういう操作を行うことができません。
最初に説明した、共産主義のために洗脳した人は、失敗した事例が多いというのはこういう事情があるからです。
ですから、占いなどに精神的支柱を求める人をターゲットにする方が、洗脳を仕掛ける側としては確率が高くなるのです。
具体的なやり方
これには催眠術的なだましが、一番適当かつ多用されていると思われます。
まず、占いや自己啓発などの当たり障りのない勧誘をします。
そういう場所で安心感を与え、軽い変性意識を誘発するワークに参加させるのです。
例えば、ヨガとか気功とか、瞑想などです。
そして変性意識が深くなる体質の人を探し、ターゲットにします。
その人に、例えば薬物や催眠術でより深い変性意識を体験させてから、「気持ちいい」と暗示します。
その言葉を聞くと、脳内麻薬がでるような条件反射を与えることで、気持ちいい神秘体験ができると思わせることができます。
神秘体験は教祖や指導者がもたらしたものだと、勘違いさせるのです。
この状態にいけば、洗脳者に対する信頼感・ラポールが生じています。
ラポールが生じた段階で、被洗脳者の悩みを聞き、その原因はあなたの「生まれる前の魂の記憶」とか、「前世の悪行」などにあると説明します。
「あなたは親を選ぶことが本当はできたのだが、今の親に生まれた原因は「前世の悪行」のためだ」などと言います。
根源記憶を覆す操作です。
これは結果的に両親を否定することになります。
両親を否定させることで、「人間の本質を決定している根源的記憶からできているもの」を否定するのです。
赤ん坊時代の経験は、本来の自分ではないと指摘するのです。
その次に「お前の両親は本当は悪魔の手先だ」などと、絶望的なことを信じ込ませるのです。
これが根源記憶の誤りの指摘と、根源記憶の誤りの訂正(リフレーミング)です。
「私たちが帰依するこの宗教の指導者を真の親と仰ぎ、愛することで、「前世の悪行」を浄化することができる」と信じ込ませます。
そして「この宗教の指導者を疑う」と、地獄に落ちることになると脅かします。(固定化)
こういう連続した手段を切れ目なく行うことで、宗教的教義を盲目的に信じ込ませることが可能になります。
そのきっかけは神秘体験という、変性意識状態にあります。
これまで体験したことがない、不思議で気持ちいい精神状態を、教祖が超人的神通力で作り出したものだと信じ込むところに、その発端があります。
もしこの時、被洗脳者がLSD体験者などであり、江戸川コナンなみの推理力を持つ人であるなら、神秘体験を「教祖が超人的神通力で作り出したもの」だと信じ込むことはありません。
ただ単に瞑想の前に飲まされたお茶か何かに、薬物が入れられていたと気づくことができるからです。
ですから、ただ単に薬物で変性意識状態にされても、洗脳が行えるのではありません。
人が「自分の自由意志」で、洗脳されようと思う時、そう騙された時だけ、洗脳は成功します。
本人が気づき、拒否すれば根源記憶を書き換えることは、できないのです。
5・洗脳の根幹
これまでの説明でお分かりの通り、洗脳が成功するかどうかは「根源記憶の誤り」を認めるかどうか?にあります。
根源記憶はこれまでの人生のリアリティ空間での出来事の総体なので、書き換えることは非常に難しいものです。
どういうことかというと「お前は○○年に○○小学校へ入学したと信じているが、それは間違いだよ」と言っても、実際に入学式に参加した生々しい記憶があるから、言われただけでそれを信じる人はいません。
そういう記憶の連続が根源記憶ですから、これを覆すのは難しいのです。
しかし変性意識状態でのトランス体験は、ほとんどの人の場合未体験です。
そういう「異世界体験」をさせられて、これまでの唯一のリアリティ空間だと信じていた「現実」の外側を体験すると、リアリティが揺らいでしまうのです。
そうなった状態で、前世を説明された時、それは「現実」の外側なので否定する材料がありません。
さらに「異世界体験」をさせられているので、異世界が存在すると信じてしまいます。
そういう異世界の出来事の情報を持っているのは、その宗教だけしかないように思います。
すなわちそういう気持ちが、教祖に対する帰依を生んでしまうのです。
異世界は現実世界よりも大きな世界なので、現実世界のリアリティがにわかに失われます。
それは地球が平面であったと信じていた中世の人が、地球は宇宙に浮かぶ小さな惑星だと知ったときの驚きと不安感と同じ感情です。
心が不安定になり、恐怖心を抱きやすくなります。
そのため、ますます教祖に帰依するのです。
そうやっておいて、両親を否定させることで、「人間の本質を決定している根源的記憶からできているもの」を否定するのです。
すなわち「お前の両親は本当は悪魔の手先だ」などと、絶望的なことを信じ込ませるのです。
その人の精神を赤ん坊にして、無垢な精神を好きなように書き換えるのです。
「摂理」というカルト
この団体は1979年に韓国で設立、教祖は鄭明析(チョンミョンソク、61歳)
教義は「三十講論」といい、統一教会の「原理講論」の焼き直しだ。
人類の原罪としての堕落はイブがサタンとセックスをしたところにあるから、「霊的な救い」だけではなく、「肉的な救い」が必要だという「教え」だ。
世俗的な表現でいえば「若い女性を好む助兵衛オヤジが統一教会のシステムとテクニックを利用して教祖を演じている」ということである。
初期の統一教会で「再臨のメシア」だという文鮮明教祖が「血分け」の儀式として女性たちに性的関係を強要したのを鄭明析が真似したということである。
若い女性信者への強姦容疑で教祖は国際手配され、現在は中国に潜伏していると見られている。
日本女性の被害も100人を超すというが、その実体も実のところ明らかではない。
まとめ
じつは洗脳とは、かかる人と、かからない人がいるのです。
変性意識状態とは、催眠状態と同じです。
催眠術も洗脳と同じで、変性意識になりやすい人にかけやすいのです。
そして催眠術にかかりにくい人は、変性意識になりにくい人ですが、催眠術に絶対にかからない人もいます。
絶対に催眠術にかからない人というのは、「催眠術を良く知っていて」変性意識状態の初期に術にかからないぞ!と身構える人です。
これは洗脳も同じです。
変性意識状態の初期に洗脳にかからないぞ!と身構えることができれば、洗脳されることはありません。
逆に洗脳されやすい人は、現状に不満を持っていて、その不満を自分だけでは解決できないと思いこんでいる人です。
じつはそういう「自分だけでは解決できないと思いこんでいる」のは、社会的洗脳なのです。
つまり洗脳されやすい人は、社会的洗脳という洗脳にすでにかかっている人と言えます。
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