精神工学研究所

マインドフルネスからの記憶術

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利用可能性ヒューリスティックとは?M.H.ベイザーマン D.A.ムーア理論解説

      2021/02/11

利用可能性ヒューリスティックとは何か?

行動意思決定論には書いていないことまで、詳しく解説します。

目次

1.利用可能性ヒューリスティックとは?

脳がよく使われる情報で物事の判断をしがちなことを言う

マムシがどれほど恐ろしいかという質問で、利用可能性ヒューリスティックが生じやすい

 

2.利用可能性ヒューリスティックなぜ発生する

人間が猿から進化したため

猿が周囲の状況を判断し、危険がないかを確かめる手段の名残り

 

3.利用可能性ヒューリスティックの罠から逃れるために

このような間違った判断が生じやすい状況を事前に知っておくことが大切

自分が特に生じやすいヒューリスティック処理を知ることが大切

1.利用可能性ヒューリスティックとは?

研ナオコが言い

バカ殿に扮した、志村けんが応える

「赤まむし~」

ご存知の方も多いと思います、志村けんの造ったギャグです。

さて、マムシと言えば日本で唯一の毒蛇です。(実際は、他にハブとヤマカガシがいる)

毒蛇は恐ろしい、と震えあがる方も多いでしょう。

私の知人のご兄弟はマムシに咬まれて亡くなりました。

さてこれほど恐ろしい毒蛇ですが、日本人全体の死亡原因の、上から何位だと思いますか?

怖ろしいと言っても、交通事故や癌ほど人間をころしてはいないと容易に想像できるでしょう。

では次のうちから考えてください。

1.ワースト20位内

2.ワースト50位内

3.ワースト100位

あなたが想像したのは、2.でしょうか?


実際にマムシに咬まれる人は年間2000人程度なんです。

そのうち亡くなる方は、0.05%程度なので10人までだと考えられます。

だから日本人の死亡原因ワースト100位にも及ばないのです。

それに対して、スズメバチで年平均25人の方が亡くなっている

スズメバチで入院する人は、マムシで入院する人よりはるかに多いのです。

つまり私たちが想像するよりマムシは、「危険な生物」ではないのです。

データに基づくなら、マムシよりスズメバチの方が危険な生き物で、スズメバチより蚊の方がもっと人を殺しているとわかります。

蚊が媒介する病原菌の方が、怖ろしいんです。

これが真実です。

しかし私たちは、マムシの方を過大評価します。

数値的データを見ればそれが間違っていることはすぐにわかるが、私たちの直感は「マムシの方を過大評価したい」んですね。

こういう誤った直感から私たちは逃れることができないのです。

なぜでしょう?

これはそういう研究がされていて、「マムシの方を過大評価したい」直感に名前までついているのです。

これは「利用可能性ヒューリスティック」と名付けられています。

こういう学術系の用語は、やたらと難しい印象を与えるように感じます。

まるで、それを学ぶことを拒むために、難しい印象を与える言葉を使うような気がします。

私なら「カン違いヒューリスティック」と名付けるだろうと思います。

「カン違いヒューリスティック」これは非常に大切な意味があります。

なぜならマムシの過大評価でもわかるように、私たちは利用可能性ヒューリスティックから逃れられない結果とんでもない間違いをしょっちゅう犯すからです。

これを知ることで、日常生活の間違いをとても少なくすることができます。

2.利用可能性ヒューリスティックなぜ発生する

人間が猿から進化したため

猿が周囲の状況を判断し、危険がないかを確かめる手段の名残り

さて、なぜ「利用可能性ヒューリスティック」は起きるのしょうか?

それは元になった学術用語の「利用可能」という言葉に現れています。

私たちの脳は、人生に役立ちそうな情報を記憶としてしまいこむ性質があります。

これは猿の時代の名残りです。

これを逆に言うと「人生に役立たない情報」は、脳にとって思い出しにくい記憶になります。

あなたが街中で外人に英語で話しかけられ、ドキドキして何も返事できないことがあったとしましょう。

しかし、その後で良く思い返してみると、道を尋ねられていたのでこういえば良かったと悔しく思い出すかも知れません。

なぜ「現場で」それを思い出すことが、できないのか?

必要な時に必要な言葉を思い出せないのか?(私ってだからダメなんだ)

それが、「利用可能」という言葉に現れています。

日常で英語がしょっちゅう使われない環境にいると、脳は英語を「利用可能」と判断しないのですね。

ここから一つ言えることは、「利用可能」とは日常的に使う情報であるということです。

しかし、それだけでは説明できません。

私たちがなぜマムシの恐ろしさを過大評価したかというと、「利用可能性ヒューリスティック」が起きたからです。

あなたがそこそこの都会に住んでいるなら、マムシに出会う可能性はとても低いでしょう。

あなたがそこそこの都会に住んでいるなら、マムシに出会うより、外人に話しかけられる可能性の方が高いと言えるます。

だとしたら、脳の「利用可能」とは、日常的に使う情報だけとは言えないですね。

3.利用可能性ヒューリスティックの罠から逃れるために

このような間違った判断が生じやすい状況を事前に知っておくことが大切

自分が特に生じやすいヒューリスティック処理を知ることが大切

脳の「利用可能」とは、日常的に使う情報だけとは言えないですね。

ここで答えを簡単に言います。

脳の「利用可能」とは、思い出しやすい記憶ということなのです。

もちろん、日常しょっちゅう使う記憶は思い出しやすいです。

一年に一度、使うか使わないかの英会話は、思い出しにくいですね。

しかしマムシは外人以上に出会うものでないのです。

ところが外人にかみつかれてもおそらくは死なないが、マムシに咬まれたら死ぬと多くの人は思っていいます。

外人にかみつかれて、死んだという新聞記事を読んだことがありません。

つまりそういう恐ろしさ、「感情」が絡むとき、脳はその情報を思い出しやすくなるのです。

「感情」が絡む情報は、重要な記憶だと脳が判断します。

それは、原始人の時代であれば正しい記憶です。

原始人の生活環境には、毒蛇を始め脅威となる動物がたくさんいたからです。

しかし現代人にとって、そういう情報処理のやり方は時に不必要になることがあります。

脳の「利用可能性」は、誤った判断を私たちにもたらします・

つまりこれが「カン違い」の原因になります。

怖ろしいことを言います!

マスコミは知ってか知らずか、「利用可能性ヒューリスティック」を引き起こす原因を作っています。

新型コロナによる肺炎の死者は、毎年のインフルエンザの死者よりはるかに少ないです。

2018年にインフルエンザで亡くなった人は3325人という事実があります。

この文章を執筆時点での、新型コロナによる死者は1272人です。

今の増加数から見ると、インフルエンザで亡くなった人には遠く及ばないと思われます。

つまりこれはマムシに咬まれて死ぬ人を過大に評価するのと、同じことが起きているのです。

マスコミというのは人々の過大な思い込みを修正するのが本来の仕事のはずだが、逆のことを行っています。


「利用可能性ヒューリスティック」を悪用すれば、大衆扇動は簡単に行えます。

特に命の危険があるようなとき、それは有効です。

以前、エイズの流行時にも今の新型コロナ肺炎と全く同じことが起きました。

マスコミがそういう風に、誘導するからであす。

※マスコミの言うことは数値データなしでは信用できない

マスコミの使う数値データも裏付けなしでは、信用できない


本日の最後に、あなたの「(カン違い)利用可能性ヒューリスティック」に関する『陥り易さ』がわかるクイズを用意します。

北川景子 DAIGO 谷亮子

佐々木希 池江りか子 今村慎吾

佐藤秀人 篠原源太郎 前田敦子

司二郎 大西正二 鈴木ひろし 

山口百恵 山口駿一 川原茂三

瀬戸カトリーヌ 鈴木まこと 佐藤なおき

八代亜紀 美空ひばり 北島三郎 

※回答は下にあるので、

さっそく読んでください。

「利用可能性ヒューリスティック」に騙されなかったなら、あなたの脳は優秀です。

******

※あなたの「カン違いヒューリスティック」に関する『陥り易さ』がわかるクイズ

先ほどの人名を読み返すことなく「直感」で、男性が多かったか、そうではなかったか、予想してください。

全部で21名なので、答えは調べればすぐにわかります。

ほとんどの人が(82.3%)間違った答えを出しています。

男性は12名 女性は9名 なので少なかったの女性ですが、ほとんどの人が女性が多かったような印象を持ちます。

あなたはどうでしたか?

まとめ

 

1.利用可能性ヒューリスティックとは?

脳がよく使われる情報で物事の判断をしがちなことを言う

マムシがどれほど恐ろしいかという質問で、利用可能性ヒューリスティックが生じやすい

2.利用可能性ヒューリスティックなぜ発生する

人間が猿から進化したため

猿が周囲の状況を判断し、危険がないかを確かめる手段の名残り

3.利用可能性ヒューリスティックの罠から逃れるために

このような間違った判断が生じやすい状況を事前に知っておくことが大切

自分が特に生じやすいヒューリスティック処理を知ることが大切

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筆者についてwatashi

長く建設会社に勤めながら瞑想行や神秘業を、科学的に研究する。

建設会社をリストラされたのを機に、中小建設業生き残り研究会を立ち上げ、建設会社の新規事業開発やマーケティングを研究する。

しかし、中小建設業生き残り研究会のDVDの売れ行きに悩み、瞑想中の啓示により変性意識開発のDVDを製作・販売する。

ネット事業に活路を見出し、瞑想による願望実現のホントとウソの研究にシフトしていく。

宗教色を排した、科学的瞑想の研究を勧める。

ヴィパッサナー瞑想はほとんど知らなかったが、本を一冊読んで「自分が行っていたのはじつはヴィパッサナー瞑想だった」と気がつく。

 

四国の山中に在住、時々東京や大阪でセミナーを開催。

 

 

 - 行動意思決定論

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