戦争がなくならない理由は「洗脳原理」で説明できます
洗脳の説明に
よくある実験結果があります。
それは同調圧力で「幻」が見るというものですが、
ほんとうにまぼろしが見えているということがわかりました。
これが戦争がなくならない原因だったのです。
1・同調圧力実験
オウム真理教の活動が活発だったころ、実際にフジテレビが行いテレビ放送された実験があります。
まず被験者1名とサクラを5名用意します。
サクラとは昔の言葉で、詐欺の片棒を担ぐ一般人にみせかけた人を言います。
そして司会者が彼らに、一枚のフリップを見せます。
それには三本の線が描かれています。
A 15センチ
B 20センチ
C 25センチ
そしてサクラと被験者に、もう一枚の絵を見せます。
その絵には、長さ20センチの線が描かれています。
司会者は彼らに「この線と同じ長さの線はどれでしょうか?」と質問します。
するとサクラは全員、「Cです」と答えるのです。
それを聴いた被験者も思わず「Cです」と答えてしまうというのがこの実験です。
つまり人は同調圧力を受けると、自分で正しいと思う答えではない方を言ってしまうというのがこの番組の結論でした。
2・最近の研究結果
この実験結果を聴いた人のほとんどは、「被験者が自分の思った答えとは違うこと、つまりウソをついてしまうのだ」と思うでしょう。
ところが最新機器を使った研究では、被験者はウソをつくのではないことがわかりました。
Brain Functional NMRという機器は脳のどの部分が活動しているかをリアルタイムで分析できるものです。
これを使って同調圧力で「Cです」と答えてしまう時の脳の活動状況が調べられました。
そうしたら「ウソをついている脳の部分」が活動しているのではなく、「視覚に関する部分」が活動していることがわかったのです。
これはどういうことかと言うと、被験者は同調圧力を受けて、自分で正しいと思う答えではない方を言っているのではないということです。
「視覚に関する部分」が活動しているということは、被験者は実際にそういうふうに見えているということを意味します。
つまり被験者は、20センチの線を見てもそれが長さ25センチに見えているということなのです。
つまり被験者の認知がゆがんで、「まぼろし」を見ていると言ってもいいでしょう。
同調圧圧力で人は存在しないものが見えるということがわかり、科学者たちは驚きました。
ところがよく考えると、こういうことは昔からよく知られていたことなのです。
3・昔からよくある
昔からよく知られていたこととは何かというと、催眠術です。
催眠術に深くかかる人は幻覚を見ることができます。
よくある幻覚は催眠術師の手が透明になって見えなくなってしまうというものです。
しかしこういう状態になった時に、催眠術師が右手でトランプのカードを隠しても被験者はトランプを当てることができません。
当たりまえですよね、手が透明になっているのは催眠術の効果に過ぎないのですから
この時被験者に手が透明ならトランプが見えるはずでしょと言っても、言葉を濁してそれがなぜかは言わないそうです。
しかしこの状態をよく考えると、興味深いことがわかります。
手が透明に見えていると言ってもそれが隠しているトランプは見えないとわかるということは、無意識はすべてわかっているということを意味します。
つまり被験者の無意識は「手が透明に見えている」という状態を創り出しているのですが、それができるためには手が見えていないといけないのです。
すなわち無意識はすべて知っていて、意識を騙すために幻覚を創り出しているということです。
20センチの線を見てもそれが長さ25センチに見えているという状態は、同調圧力が創り出した催眠状態だと考えればこういうことができる理由がわかります。
人間の中になぜ同調圧力で幻を見る性質があるかというと、強力なリーダーについていった方が生き延びる確率が高くなるせいだと考えられます。
つまり原始人だった時代に、強力で賢いリーダーのいうことを全員が聞いた結果、生き残りに有利だったせいでこのような性質が生まれたと考えることができます。
しかしこれは現代のような社会では危険なことでもあります。
何が危険なのでしょうか?
まとめ
同調圧力で幻を見る性質があるために、ヒットラーのような指導者が多くの聴衆に幻を見せて狂信的な行動に駆り立てることができるのです。
今「幻」と言いましたが、視覚的な「幻」だけでなくもっと抽象的な「幻」を信じ込ませることもできます。
催眠術ですから
そのような抽象的な「幻」を、認知の歪みと言います。
これが全体主義を信じる人はそういう歪みで物事を考え、共産主義を信じる人は共産主義的なものに熱中する理由です。
ですからただたんに世界平和の実現を叫ぶだけでは、戦争はなくなりません。
見ている世界が違うのですから
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