吉野式記憶術の信憑性はどうなのか？/記憶の仕組みを間違うと記憶できない！

吉野式記憶術の信憑性/記憶の仕組み

吉野氏記憶術の秘密は受験・資格試験に使えることだと言っています。

講演動画で吉野氏本人が言っている「意外なこと」を説明します。

記憶には三つの仕組みがあって、これのどこかが間違っていても記憶が出来ないことになります。

この記事であなたがわかること（目次）

1.吉野式記憶術の信憑性　記憶術の三つの仕組み

2.吉野式記憶術の信憑性　記憶の重要なメカニズム

3.吉野式記憶術の信憑性　記憶メカニズム「保持」と「想起」

私が書いています。

・長年の瞑想で自分の脳がどう動いているかわかる

・しかもリアルタイムでわかるようになった

・それを使って記憶術のウソほんとを書いている

1.吉野式記憶術の信憑性　三つの仕組み

吉野氏が講演の中で言っていますが、記憶には三つの段階があります。

それはインプット・キーピング・アウトプットの三つです。

吉野氏はこれを「記銘」「保持」「想起」と呼んでいます。

記憶の三段階を知ると、確かにそうだな！と感じますね。

これはノートに何か書いておくのと同じことだと、わかります。

ノートに書くときがインプット、ノートに書かれたことが消えずに残ってるのが、キーピング。

そしてノートを開いて書いたことを思い出すのが、アウトプットです。

吉野式で言うと、「記銘」「保持」「想起」です。

しかしこれが脳の中で行われるとき、ノートに書くのとは違う別の事情が見えてきます。

その脳の事情を知らないと、記憶術を使ったとしても覚えることはできません。

ですから記憶力を上げるには、次に書いてあることはとても重要です。

2.吉野式記憶術の信憑性　記憶の重要なメカニズム

前章では「記銘」「保持」「想起」の過程をノートに記録することで例えました。

しかし実際に脳に気持ちになって考えると、これらの働きを行う時はもっともっと大変です。

例えばこれを脳の中で一人の倉庫の番人が行っていると考えてみましょう。

そして「きおく」という言葉を覚える時、脳の中の記憶倉庫の番人がどのような作業をしなければならないか、考えます。

耳から「きおく」という言葉が入ってきたとき、倉庫の番人はまず三つの箱を用意しなければありません。

それは「き」の箱、「お」の箱、「く」の箱です。

「お」の箱は「あいうえお倉庫」の棚の上から五番目に置いてあります。

「き」の箱は「かきくけこ倉庫」の棚の上から二番目に置いてあります。

「く」の箱は「かきくけこ倉庫」の棚の上から三番目に置いてあります。

これらを連結して、「きおく」という音を記録します。（つまりこのような作業がインプット「記銘」）

次に「記」という箱を探して、「きおく」箱と連結します。

「憶」という箱も探して、「きおく」箱と連結します。

この「記」という箱や「憶」という箱はどの倉庫にあるかというと、その漢字を学校で習った時代に使った倉庫にあります。

つまり小学校高学年倉庫とでもいうべき場所です。

先の「あいうえお倉庫」「かきくけこ倉庫」はどこにあるかと言うと、小学校低学年か幼稚園時代の倉庫です。

そして脳の中ではこれらはけっこう遠くにあるのです。

小学校低学年か幼稚園時代の倉庫が山梨県にあるとすると、小学校高学年倉庫は新潟県にあったりするようなものです。

Amazonの配送センターのように倉庫が日本全国に散らばっている感じなのです。

だから記憶倉庫の番人は日本中を走り回って、「き」の箱、「お」の箱、「く」の箱、「記」の箱や「憶」の箱を集めなければなりません。

こういう大変なことを、脳の中の記憶倉庫の番人はしています。

これが記憶をインプット「記銘」するときに行っていることです。

3.吉野式記憶術の信憑性　記憶メカニズム「保持」と「想起」

こうやって「き」の箱、「お」の箱、「く」の箱、「記」の箱や「憶」の箱のそばに大きな段ボール箱を用意します。

その段ボール箱の中に、記憶という言葉の意味を知っている限り記憶倉庫から集めて入れるのです。

出来上がった箱をとりあえず「今の年齢の倉庫」に収めておきます。

これが「記憶の保持」キーピングの段階です。

しかしそうやって「今の年齢の倉庫」に収めてもその情報が使われなければ、やがてどこにしまったかわからなくなります。

これが「忘れる」とか「思い出せない」という状態です。

しかし「思い出せない」という状態になったとしても、その本人が何か思い出すべきものを知っているという感覚は残っています。

それを記憶したかどうかも思い出せないのなら、そもそも思い出そうともしません。

あなたが今、地球から太陽までの距離を思い出そうとしても思い出せないのは、それを覚えようとしたことがないからです。

そう言う場合は、「思い出せない」という状態ではなく、記憶していないという状態です。

テスト勉強などでは、一応勉強したはずなので、記憶していないのではなく「思い出せない」という状態が多いはずです。

特に言葉を思い出せないことがテストなどではあります。

そんな時は、「き」の箱、「お」の箱、「く」の箱を置いた場所がわからない状態になっています。

これは「保持」は出来ているが「想起」は出来ない状態と言っていいでしょう。

実際の脳では、神経ネットワークが繋がっていくことで記憶しています。

記憶倉庫が全国に散らばっている状態で、神経ネットワークが繋がっていくことが倉庫に行き着くことに相当します。

ですから神経ネットワークが繋がっていない場所には、倉庫の番人は走っていけません。

倉庫の番人からすると、神経ネットワークは高速道路や国道のような感じになるでしょう。

では「想起」はどうしたら出来るようになるのでしょうか？

倉庫の番人の立場で考えると各地に保管されている情報の倉庫を巡って、思い出したい情報の箱を探し当てるようなものになります。

そのような道順を覚えるまで、繰り返し同じ道を何度も走ってみることで、思い出したい情報の箱にたどり着けるようになります。

つまり何度も思い出す作業をすれば、「想起」出来るようになります。

そんな時、倉庫の番人の頭の中に「地図」が出来ているのと同じ状態になります。

吉野式記憶術の信憑性 まとめ

1.吉野式記憶術の信憑性　記憶術の三つの仕組み

インプット・キーピング・アウトプットの三つです。

吉野氏はこれを「記銘」「保持」「想起」と呼んでいる

2.吉野式記憶術の信憑性　記憶の重要なメカニズム

脳の中の記憶の番人が走り回ることで、記憶するという作業が行われる

3.吉野式記憶術の信憑性　記憶メカニズム「保持」と「想起」

脳の中の記憶倉庫はわれわれが思う以上に遠くにあって

ある倉庫が山梨県にあるとすると、他の倉庫は新潟県にあったりするような感じ

記憶の番人はその道を記憶する、つまり地図が頭の中にできることが記憶できたということ

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精神工学研究所　山西　茂

筆者について

長く建設会社に勤めながら瞑想行や神秘業を、科学的に研究する。

建設会社をリストラされたのを機に、中小建設業生き残り研究会を立ち上げ、建設会社の新規事業開発やマーケティングを研究する。

しかし、中小建設業生き残り研究会のＤＶＤの売れ行きに悩み、瞑想中の啓示により変性意識開発のＤＶＤを製作・販売する。

ネット事業に活路を見出し、瞑想による願望実現のホントとウソの研究にシフトしていく。

宗教色を排した、科学的瞑想の研究を勧める。

25年以上の瞑想の結果、自分の脳がどういう機構で動いているのかをリアルタイムで観察できる技術を身に着ける

それを使って記憶術などを分析、これまでの記憶術講師が知らないことを発見した。

脳科学の研究を40年、書籍代は1237万円を超えた

四国の山中に在住、時々東京や大阪でセミナーを開催。