神田沙也加さん急死とよく似たアイドルの最期
窓から落ちた
神田沙也加さん(35)が死去されました。
神田さんの公式サイトで、所属事務所ローブが「2021年12月18日午後9時40分、神田沙也加(享年35歳)が急逝いたしました」と報道しています。
死因は、滞在先のホテルの窓から落ちたことが原因とされています。
自殺ではないかと報じられていますが、いったい何があったのでしょうか?
じつは、おなじようなことが1986年4月8日に起きていました。
そのアイドルとは?
1・岡田有希子
岡田有希子さんは堀越高等学校卒業。サンミュージックに所属していました。
松田聖子さんと同じ芸能事務所です。
岡田さんは1967年8月22日生まれ、松田聖子さんは1962年3月10日で5歳違いです。
1984年に音楽賞などの新人賞を総なめにして「ポスト松田聖子」と期待されていたのですが1986年に飛び降り自殺しました。
恋愛関係で悩んでいたとの報道がありましたが、真相は今も謎のままです。
以下ウイキペディア
「1986年には岡田が突如、当時事務所のあった四谷の7階建てビル屋上から飛び降り自殺し、後追いで自殺する若者が多数(自殺予防対策センター報告によれば30人)出るなど
世間に大きな影響を与えた。
「この影響はほぼ1年続き、1986年はその前後の年に比べて、青少年の自殺が3割増加」したと国会報告されている。
現在も岡田の命日にはファンによる献花と黙祷が行われている。」
当時の後追い自殺現象は大きな社会問題になり、「ユッコシンドローム」と呼ばれました。
岡田さん自筆の詩
2・芸術家肌
彼女は幼いころあまり丈夫ではない体質だったようです。
そして、なぜか芸術家は虚弱体質が似あうのですが、岡田さんも芸術に対する素養があったようで、本人は画家を目指していました。
ファンである河合奈保子の肖像画を油絵で描いて校内で高く評価され、その作品を河合本人に送ろうと考えていたという話が残っています。
一方で芸能界に対するあこがれがあったようで、歌手を目指してテレビ番組スター誕生に応募します。
じつは彼女は芸能界入りに対し計画を練っていたようで、「中学2年生で出場、中学3年生でデビュー」と書かれたノートが残っていると聞いています。
なんだか大谷翔平選手をほうふつとします。
そして中学三年の時、前年応募していたスター誕生の予選会への合格通知が届きます。
予選会への出場には、家族や学校の反対がありましたが、学校を無断欠席して出場します。
ここに彼女の性格が垣間見えます。
それは、
1.自分の中に籠って自分しか見えない事が多い
2.芸術家肌であり夢想家
3.いったん決めると夢に向かって突き進む
4.家族や学校に反対されても夢を選ぶ
つまり、この性格はよく言うと「努力家」であり、悪く言うと「協調性」がないということになります。
これらはもろ刃の剣であって、「努力家」であるということは「協調性」がないという面を必ず持っています。
3・最期とその後
1986年4月8日、自宅マンションでリストカットを行いガス自殺未遂しているのを発見されます。
発見したレスキュー隊員によると、マンションの押し入れの中で泣いているのを見つけたそうです。
北青山病院で治療を受け、サンミュージック本社に戻った直後、12時15分に本社ビルの屋上から飛び降り自殺してしまいました。
18歳でした。
その後、前述のとおりユッコシンドロームと呼ばれた若い女性の後追い自殺現象が発生しています。
じつはこのような現象は岡田有希子さんが初めてではなく、「ウェルテル効果」と呼ばれもっと前から存在しています。
ウェルテルとはゲーテの書いた「若きウェルテルの悩み」の主人公で、恋愛に悩み自殺する青年を描いた小説です。
ウェルテル効果による社会不安を恐れた国では、この小説が発禁になったことがあります。
「ウェルテル効果」は、ただ後追いをするだけでなく、その事例自体を模倣する点が特徴です。
例えば『若きウェルテルの悩み』の模倣者は「褐色の長靴と黄色のベスト、青色のジャケット」という小説上に記載された衣装を着用していることが多かったのです。
そしてウェルテルと同じピストル自殺を行いました。
ここからあることが思い出されます。
まとめ
ハロウィーンの日曜日(10月31日)京王線車内で、24歳の男が刃物で70代男性を刺しライターオイルをまいて車内に火をつける事件が発生しました。
この男の衣装が映画「ジョーカー」に出てくる主人公とそっくりだったのです。
つまりこれは一種の「ウェルテル効果」「ユッコシンドローム」ではないでしょうか?
コスプレが一部の若い人の間で流行しています(若くない人も)。
それは変身願望であり、その根底には「自分は素では勝負できない」という思いがあるからです。
だから何か違うものに変身すれば、素では勝負できない自分も偉くなれるのではと感じるのかも知れません。
ハヤタがウルトラマンに変身するのは、番組の最後の最後になってからです。
つまり人が最後の最後で誰かを模倣して死のうと思うのは、心の奥に「自分は素では勝負できない」という哀しい思いがあるからです。
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