空前の「円安」政府がすべき政策は何か?
長らく続いた円高で1ドル100円で換算すればいい
と思っていた方も多いのではないでしょうか?
ところが今年になって円安が進み、今は135円ぐらいになっています。
この先どうなるのでしょうか?
政府が行う正しい選択はいったいなんでしょうか?
未来を担う子供たちのために

1・円安の真の理由
円安が進んだ理由はアメリカの金利が引き上げられてからです。
アメリカの債権の金利が上がるとアメリカの債権を購入することが有利になりますので、それを買うためにドルに変えなければなりません。
だから金利が上がる国の通貨は高くなります。
と言っても、借金まみれで倒産しかけた国にお金を貸そうとする人はいませんから、そういう国も金利を高くします。
つまり高い金利で釣って、投資する人を増やすためです。
ですから、金利を上げた国の通貨が必ず高くなるわけではありません。
強い国アメリカ

今回のアメリカの金利上昇は、アメリカの景気が過熱ぎみなのでそれを冷やすためだと言われています。
その結果、相対的に円は売られて円安になっています。
円安になると、日本の物価は上がります。
例えば1ドル100円だったのが130円になったとしましょう。
すると今まで1ドル分の石油が100円で買えていたのが、130円になるのです。
輸入品の値段が上がって輸出品はドルベースで安くなります。
だから輸出企業は儲かりますが、国内で消費する輸入品は値上がりしてしまうのです。
ランボルギーニが値上がりして買えない?

2・マスコミはどうしろと
現在の円安は日本に壊滅的な打撃を与えるから、何とかしろとマスコミの大合唱が始まっています。
これは正しいのでしょうか?
結論から言うと、マスコミの言うことは建前的常識で間違っていることが多いので、言うことの反対をした方が正解の場合が多いです。
アメリカが金利を上げたからドル高になったので、日本も金利を上げたら円高になるというのがマスコミの論理です。
しかし金利を上げると株価が下がると言われましたが、今はそういう経済の常識は通用しなくなっています。
国際的な投機集団は莫大な資金にものを言わせて、経済の常識に反することも平気で行います。
アメリカの金利が上がると経済の常識では株価が下がるはずですが、今は上がることも多いのです。
そういう場合、株式市場では「あく抜け」などと言って経済の常識に反することを正当化します。
日本の金利を上げろというのも、昔の経済の常識に沿った発言でしかありません。
それで思った通りに円高に誘導できるのであれば、だれでもFXで大儲けできるはずですがそうはなっていませんね。
マスコミの間違いは、金利政策のような小手先の操作ですべてがうまく回るようになると思っていることです。
つまり、「経済的常識」しか知らない浅知恵なのです。
池上彰氏の解説は、そういうものばかりです。
ではどうしたらいいのでしょうか?
池上彰氏の解説

3・基本的なことを考えよう
まずこれまでの25年の日本を取り巻く経済を考えると、中国製の安い商品が大量に入ってきて日本の製造業をボロボロにしました。
それと同時に極端な円高になって、日本の輸出産業がなかなか儲からない状態だったのです。
円高の日本で輸入品が国内品を駆逐する状態で、輸出が儲からない状況であれば不況になるしかありません。
国内の製造業がダメージを受けたので日本にはサービス業ぐらいしか仕事がなくなり、チェーン店の居酒屋や焼き肉店ばかり増えました。
そういう飲食店でも中国の焼き鳥とか東南アジアの食品を輸入して、店で売るような業態でした。
エステやスポーツジム、マッサージ整体のようなサービス業ばかりが増えたのです。
知床半島の遊覧船事業というサービス業界に質の悪い経営者が参入してきたのも、日本で儲かる産業がサービス業だけになっていたからです。
北海道であっても、例えばトヨタの下請け製造業を始めたら、どんどん儲かる状況であったなら、質の悪い観光船会社はなかったかもしれません。

日本国内で飲食のようなサービス業しかない状態が長く続いて、それが当たり前だと皆が思うようになりました。
つまり外国ばかり儲かって、日本人の給料に反映されないような状況が20年以上続いたのです。
だから若者の「心の質」が落ちていて、給付金詐欺やオレオレ詐欺に加担するものが増えたのです。
それがここにきて、大変化が起きています。
円安はその表れです。
マスコミのいう日本の金利を上げて円高誘導しなさいという論理は、中国産の安い品物がどんどん入っていた時代に逆戻りしなさいということです。
それは中国を利するばかりです。
むしろせっかく日本の製造業・輸出産業に有利な円安になったのだから、それを生かす政策をとるべきです。
つまり破壊された日本の製造業を立て直すべく、国内の部品製造メーカーなどを増やすべきです。
それは起業を意味しますから、金利を高くしたら起業には向かい風になります。
逆に金利を安く銀行もどんどんお金を貸して、やる気のある起業家には政府がお金をあげるぐらいのことをすべきです。
中国に下請けや製造を任さないように、国内で製造できるものはすべて国内で製造するようにすべきではないでしょうか?
そうすれば国内の雇用が拡大し、中国が材料などを売らないと言ってきても大丈夫な体制になります。
他にも食糧、つまり農産物もできるだけ国内で生産するように仕組みを変えるべきでしょう。
農業法人を拡大して、やる気のある若者がどんどん農業に進出できるようにすべきです。
それを邪魔する規制を撤廃して、邪魔する農協をつぶして、国内で消費する野菜やコメや小麦はできるだけ国内で生産すべきです。
そういうことをしようとするときに、金利が高いと借りようとする人の負担が大きくなります。
だから政府がすべきことは「国内で生産する産業を応援して増やすこと」になります。
金利を上げることはそれに逆行します。
日本を守ろう

まとめ
もしアメリカに追随して日本の金利を上げたとしても、それを待ち受ける国際投機集団の餌食になるでしょう。
金利を上げたとたんに、もっと円安が進む常識とは逆の動きになりかねません。
あるいは極端な円高に進む可能性もあります。
日本が目指すべきものは、金利などではありません。
国内で消費するものを国内で生産するという当たり前の国つくりです。
国内で消費するものを国内で生産すると、東京一極集中の解消につながります。
それは一種の鎖国的政策になりますが、それが中国のような国から日本を守ることになります。
そういうことをしても日本の工業製品を買いたいという国はなくなりませんので、輸出に影響することはありません。
つまり日本が、強い国になるのです。
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