大野式記憶術は場所法です。場所法はテスト勉強に使えるのでしょうか？脳科学理論で解説

大野式記憶術は場所法

と言う記憶術の方法を使っています。

この方法はテスト勉強には使いづらいです。

しかし大野式記憶術で受験に受かったという人、資格試験に合格した人もいます。

そのからくりを説明します。

この記事であなたがわかること（目次）

1.大野式記憶術は場所法　使えない人とは？

この部分を知らないと高価な記憶術を習っても効果がでません。

2.大野式記憶術で成功できる人とは

3.大野式記憶術に限らず正しい記憶術がわかる

この記事の信憑性

・脳科学的記憶術の説明

・ノーベル賞受賞者カーネマン理論で説明

・脳科学理論で説明できない記憶術が多い

1.大野式記憶術は場所法　使えない人は？

結論から言うと、記憶術は興味のあるものしか覚えられません。

これは脳の仕組みがそうなっているのです。

この仕組みは、大学教授でさえ知りません。

例えば次のような文章があります。

大学人文学部人間心理学科教授が書いたものを引用します。

『笑っていいとも・増刊号』というテレビ番組で，タレントのタモリが，視覚的に呈示された無関係な単語30個を次々に覚えていき，

その直後に（１時間ほどの番組終了後にも）呈示された順序のとおりに（逆順でも）すべての単語を正しく再生していました。

タモリは記憶術を使ったと説明しました。

これを見て「記憶術ってすごいなぁ」と驚いた視聴者は少なくないと思います。

彼が用いた記憶術は，場所法（定位法）と呼ばれ，自分のよく知っている場所（普段寝起きしている部屋など）や

空間的系列（毎日の通勤や通学の道順など）の特定の部分に覚えるべき事物のイメージを１つずつくっつけていくというものです。

しかしこれは記憶術の原理の表面的なものしか言っていません。

記憶術の本質は「興味のあるもの」しか覚えられないことにあります。

この大学教授が見逃している点に、タモリさんがタレントであるということがあります。

タレントがテレビで記憶術を披露したということは、これは「仕事でやった」ということです。

仕事で行うのであれば、記憶術に興味があるでしょう。

なぜなら失敗したら大恥をかくだけでなく、その後のタレント活動にも影響するからです。

テレビを見る方としては「タモリ、すごいね」という感想だけですが、演じる方は真剣です。

つまり記憶術に興味を持つなと言われても、テレビタレントとしては興味を持たざるを得なくなるのです。

そして、「興味があれば記憶できる」のです。

これは脳の性質なのです。

次に、記憶術講師も知らない記憶術のことをお知らせします。

2.大野式記憶術で成功できる人とは

記憶術講師は自分が興味ないことでも何でも記憶できます。

そうだとすると「興味のあるもの」しか覚えられないという主張が当てはまらないことになりますね。

しかしそこにはからくりがあります。

記憶術講師は記憶術自体に興味があり、記憶術が大好きなのです。

そこが受験や資格試験に記憶術を役立たせたい人との大きな違いです。

つまり記憶術を愛している人が、記憶術講師です。

そうでなければ記憶術の講師を仕事にしようとは思わないはずです。

記憶術の講師という変わった仕事を選んだということは、記憶術を演じることに強い興味がある人です。

そして記憶術の有用さに非常に強い自信も持っていると考えて間違いありません。

こういう記憶術講師の心理条件が、記憶術が有効に機能する条件なのです。

こういうことは大学教授さえ知りません。

よく記憶術講座を受講したけど、めんどくさくて結局使わないという人が大勢います。

なぜ使わないかと言うと、記憶術講座の講師ほどの情熱がないからです。

つまり記憶術に「興味がない人」なのです。

そういう人は覚えることができません。

これはじつは、記憶だけでなく、勉強全般に言えることです。

例えばYouTubeに京都大学に合格した学生が、受験対策を教える動画をアップしています。

しかし彼女も気づいていない、彼女の受験に合格した秘密があります。

その秘密とは？

それは「自分が京都大学の学生になった将来のイメージ」に、彼女が恋をしていたということです。

恋をしていたから四六時中受験のことを考え、一日のほとんどを勉強に費やすことができたのでした。

彼女の言う通りしても、受験勉強の成果が出ない人は大勢います。

そういうひとは彼女のような「自分の未来像」に恋をしていない人です。

そして勉強の細かいテクニック以前に、こちらの方が大事なのです。

脳科学から言うと、「自分の未来像」に恋をしていないと同じ勉強をしても効果はでません。

記憶術の本質は「興味のあるもの」しか覚えられないことと同じです。

次になぜそうなるのか？

どうしたら記憶術の効果が誰でもでるようになるのかを説明します。

3.大野式記憶術に限らず正しい記憶術がわかる

ノーベル賞受賞者カーネマン理論で説明します。

脳には門番がいます。

門番の名前を「システム1」と言います。

脳の門番が許可した情報だけが「システム2」で記憶倉庫に格納されるのです。

そしてその脳の門番、「システム1」の判断基準は、「面白いか、そうでないか」です。

面白い情報とはなんでしょうか？

それは基本的に「自分に役に立つ情報」が面白い情報になります。

なぜこのような仕組みがあるのでしょうか？

それは私たちの脳の進化にあります。

二億年以上前に私たちの先祖は小さいネズミのような生き物でした。

そのネズミにとって怖ろしい天敵は蛇でした。

蛇に遭遇した時、「あれ？この模様はもしかして蛇じゃないかな？」とか考えていたら、ぱくっと食べられてしまいます。

ですからネズミは蛇のような模様を見たら一目散に逃げるように進化しました。

その「一目散に逃げる仕組み」のために開発されたのが、恐怖と言う感情だったのです。

脳の門番「システム1」の判断基準は、「面白いか、そうでないか」だけでなく感情を動かすものすべてです。

そして最も記憶されるときの感情は、恐怖です。

なぜなら恐怖は生き延びるために役立つ感情に他ならないからです。

多くの記憶術は、脳科学に基づくこの理論に気が付いていません。

記憶できない時の脳

大野式記憶術は場所法ですが、場所法とは結局情報を物語に変換する記憶術です。

そして物語に変換できれば記憶できると記憶術講師は言いますが、間違っています。

もし物語に変換するだけですべて記憶できるのであれば、あなたがこれまで見た映画ドラマ、これまでに読んだ漫画小説すべてを覚えているはずです。

そんなことはありません。

覚えているのは「面白い物語」だけのはずです。

そして「面白い物語」とは必ず感情を揺さぶられる話だったはずです。

感情を揺さぶられる情報は記憶できます。

なぜならそれは、カーネマン理論に適っているからです。

しかし普通の記憶術講師は、物語に変換できれば記憶できると言います。

それでは記憶することはできないのです。

まとめ

1.大野式記憶術は場所法　使えない人とは？

脳は興味あるものしか覚えることはできない

記憶術講師は「記憶術そのものに興味がある」から何でも記憶できる

2.大野式記憶術で成功できる人とは

京都大学に合格した女子大生のように自分の将来イメージが大好きな人

「自分の未来像」に恋が出来る人

3.大野式記憶術に限らず正しい記憶術がわかる

脳の門番「システム1」の判断基準は、感情を動かすものだけを記憶する

記憶術とは無味乾燥な情報を加工して、感情を動かす情報に加工すること

感情が動くかどうかの条件は人により違う

だからある人には有効な記憶術でも、他の人に有効であるかはわからない

感動のポイントが違うから

そこが既存の記憶術講師のわからないところ

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大野式記憶術は場所法です。世界選手権代表記憶術は使えません。

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筆者について

長く建設会社に勤めながら瞑想行や神秘業を、科学的に研究する。

建設会社をリストラされたのを機に、中小建設業生き残り研究会を立ち上げ、建設会社の新規事業開発やマーケティングを研究する。

しかし、中小建設業生き残り研究会のＤＶＤの売れ行きに悩み、瞑想中の啓示により変性意識開発のＤＶＤを製作・販売する。

ネット事業に活路を見出し、瞑想による願望実現のホントとウソの研究にシフトしていく。

宗教色を排した、科学的瞑想の研究を勧める。

ヴィパッサナー瞑想はほとんど知らなかったが、本を一冊読んで「自分が行っていたのはじつはヴィパッサナー瞑想だった」と気がつく。

四国の山中に在住、時々東京や大阪でセミナーを開催。

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