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アンケート結果発表(少子化対策の話)

      2023/10/31

異次元の少子化対策

新春企画、はぴさぷメルマガで取り上げてほしい話題を募集しました。

しかし質問が種切れになりましたので、小池都知事や岸田首相が最近力を入れている「少子化対策」の話にします。

 

1・異次元の少子化対策

岸田首相が年頭の記者会見で掲げた「異次元の少子化対策」の内容

1)児童手当など経済的支援の強化

2)学童保育や病児保育、産後ケアなどの支援拡充

3)働き方改革の推進、の三つ

小池都知事の少子化対策

東京都は新年度予算案として1兆6000億円に上る少子化対策を発表しました。

会見で小池知事は「(出生率が)減少の一途をたどっている危機的な現状ということから、国に先駆けて、国をけん引する形で1.6兆円を投ずる。

合わせて2000億円の増額となる」と発表しました。

具体的には、18歳以下の子ども1人当たりに月5000円を給付する事業や、第2子の保育料を2歳まで完全無償化する取り組みなどが盛り込まれました。

 

2・これらの少子化対策の問題点とは?

 

私が住んでいる地域は昔土葬でした。

土葬できる墓地は場所が決まっていて、そこには多くの墓石が並んでいます。

その半数以上は上半分がお地蔵さんになっているものです。

このタイプのお墓は子供のものです。

いまから70年ぐらい前でも子供の生存率が低かったことをものがたる証拠でしょう。

さて、江戸時代は農業社会で家族で農業を営む人々が人口の多くを占めていました。

その時代、「子供は労働力」だったのです。

子だくさんがいいという考え方は、農業時代の遺物であるという側面もあります。

その後明治の世の中になると、農業社会から工業社会になりました。

農家の次男・三男は仕事を求めて都会に出て、工場勤めをするということが普通になっていきました。

若い女性は紡績会社で多大な労働を強いられることが、小説や映画になった時代です。

日本は地方の農家の長男以外は都会に出て工場で働くことが普通になっていったのですが、これが日本の工業化に有利に働きました。

サザエさんの磯野波平一家が平和な都会生活を謳歌していたのは、この社会システムがピークだった昭和の戦後の時代です。

じつはサザエさんのところも福岡から東京へ出ていった一家だったのですが、それはあまり知られていません。

3・時代は移る

 

今の日本は工業社会から情報化社会への移行期であって、そのため明治維新に匹敵するような変化が起きていると考えられます。

江戸時代で農業をするのであれば、読み書きができなくてもなんとかなったことでしょう。

しかし明治の社会で工場勤務するのであれば、読み書きそろばんは必要だったと思われます。

つまり近代教育を受けていないものは、いくら屈強でも明治時代に求められる人材ではなかったということです。

これを考えれば、次なる情報化社会が求める人材は、より高度な基礎知識を持つ人物になると容易に想像できます。

しかし小池都知事のような安易なばらまきで「高度な基礎知識を持つ人物」がどんどん育つかというと、それは怪しいと私は思います。

お金をばらまいて増えるのは普通の家庭の子供より、いわゆる「ヤンキー」たちの早すぎる恋愛と妊娠が増える可能性が高いのではないでしょうか?

そして若すぎる結婚ゆえに離婚が増えるでしょう。

シングルマザーの子供たちが増えてしまったなら、情報化社会に適した子供が育っていくかというと疑問です。

 

そもそもの話として、人口減少を食い止めるために少子化対策が必要だと識者は警鐘を鳴らしています。

しかし人口が多い方が国力が増すと考えられたのは、農業社会や工業社会の常識だったのかも知れません。

本当に子ども数だけ増やせばいいのでしょうか?

社会に適応できないシンママの子供やヤンキーの子供たちが増えたなら、それは犯罪予備軍を増やすだけかもしれません。

そうなれば子供にとっても不幸です。

もしかしたら、量より質を重んじる方が正解かもしれません。

将来を担う画期的なロボットやプログラムを作れる子供たちが少数育つ方がいいのかもしれません。

あるいは日本が移民を受け入れても時間が来たら逆らうことなく素直に元の国に帰る移民政策を考えだすような、天才児が少数育つ方がいいのかもしれません。

しかしそれだと、選民思想になってしまいます。

もし少数の子供を育てる方が情報化社会ではいいという答えになっても、現在子供を育てることに関与する分野で多くの人が働いています。

その人たちをどうやって他の業種に軟着陸させるかという大問題も残ります。

情報化社会ではこれまで「社会の底辺」が行うとされてきた単純労働が、どんどんロボットに置き換わることが確実でしょう。

その端緒になりつつあるのが、自動車の自動運転です。

これがまず普及するのは長距離トラックだと思われます。

その結果、「ヤンキー」の就職先として多い長距離トラックの運転手という職種がなくなる可能性が高いと思います。

このように単純労働がロボットにとってかわられる現象は急速に増えるでしょう。

そうなったら「ヤンキー」の就職先をどうするかということを真剣に考えないと犯罪者が増えてしまいます。

これは安易な外国人労働者の受け入れについても同じです。

単純労働がロボットにとってかわられる社会

まとめ

 

官僚が考える少子化対策は農業社会の常識・工業社会の常識である「若年層の増大は国の活力」という考えがベースにあります。

しかしこれ以上の人口増加に地球が耐えられるのでしょうか?

これ以上高度な教育を多くの子供たちに与えるコストに日本の財政は耐えられるのでしょうか?

そういうことを考えることなしに、「子供が多いのはいいこと」という昔ながらの考えを守ろうとしているように思えます。

情報化社会のグランドデザインを示して、そのデザインに沿った日本の未来はかくあるべきというビジョンが必要だと思います。

思い付きで少子化対策を行ってもしそれが成功しても、増えすぎた子供たちが次の悩みの種になりかねないと思います。

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