パチンコと競艇に狂った人が人生の転落の危機から脱出できた話
2024/03/21
つまらない(と感じられる)仕事
公務員の人はパチンコに狂ったりする人が多いことを知っていますか?
人の脳には、理性脳とアーティスト脳があります。
アーティスト脳とは、自分に最も適した職業はこれかな?あれかな?と探し回るような役割を担っています。
と、ここまで書けばおわかりと思いますが、公務員の仕事はだいたいが退屈です。
アーティスト脳とは、アーティストですから、これは面白そう?と探す脳でもあるのです。
だから公務員のようなつまらない(と感じられる)仕事ばかりやっていると、アーティスト脳が暴走してしまうのです。
これがパチンコや競艇に狂う人がいる理由です。
もちろん競艇というのは、この人がたまたまこれだったわけで、競馬でも競輪でも賭け麻雀でも同じです。
1・男性は関西在住で40代後半
福井県に東尋坊という名所があります。
ここは海岸に切り立った断崖であり、火曜サスペンス劇場の最後のところで船越英一郎が「待て、飛び降りるのはまだ早い!」みたいに叫ぶロケ場所で有名です。
つまり、自殺の名所なんですね。
そういうところですから、地元には「ちょっと思いとどまれ」的なボランティア団体があります。
そこに、40代後半の男から妻や子と生き別れお金も使い果たしたので、最後に話したかった、という電話がかかってきたそうです。
そういう電話を何度も受け取っているボランティア団体の、繁 幸雄さんは説得して会うことにしたそうです。
詳しい内容は省きますが、どうして順風満帆に思える公務員が、借金地獄に転落したのか?が判りました。
心理的側面をお話しします。
2・闇金がとどめ
この人は結婚して子供も生まれいい感じの人生だったのですが、ある時からパチンコ地獄にハマりました。
そして公務員だと銀行が多額のおカネを貸してくれるので、1000万円以上の借金をつくってしまい妻の親戚にもそれがばれるのです。
借金肩代わりの代わりに、離婚を申し渡され受け入れます。
ひとり身になった彼は誰にも邪魔されることなく、再びパチンコに通うようになりました。
その時の彼は「パチンコを打っているとその時は何もかも忘れられた」と言っています。
パチンコのようなギャンブル依存症になった人を傍から見ると、「馬鹿だな。なぜやめることができなかったんだろう」と思います。
その理由は、「その時は何もかも忘れられる」という人がほとんどです。
つまりこういう人は「ふだんの暮らしは地獄である」という基本的心の構えがあって、だからそれを忘れられることにハマると考えると、納得がいくのではないでしょうか?
やがて仕事にも身が入らなくなり、公務員をやめてしまうのです。
そうなると退職金が手に入ります。
その金でパチンコをやって使い果たし、今度は闇金に手を出すのです。
闇金の取立は厳しく、そうなると一発逆転を狙いたくなるのがギャンブル好きな人の特徴です。
そこでパチンコをやめて競艇を始めました。
3・依存症をやめられない理由
1000万円以上の借金を抱えてもギャンブルをやめられない気持ちをこう言っています。
「競艇だと100円賭けた場合に何百倍にもなる金額が表示されるため、勝ち続けば一日で1000万円にもなります。一発逆転は夢ではないのです。」
闇金に追い立てられる中でこの人は異常な精神状態でした。
「全く負ける気がしないんです。船のエンジン音を聞くだけで借金のことなんか忘れてしあわせな気持ちになります。」
『皆が一緒になって一つの競技にお金を賭けて遊ぶため寂しさや孤独感はなく、ドキドキ感や高揚感で一杯になります。』
つまり孤独、孤独こそがこの男の心の中に巣食う元凶だったのです。
幼い頃に母親からの愛をいっぱい受けていない(と感じた)人がこういう孤独を感じます。
ジュリア・キャメロンが「ずっとやりたかったことを、やりなさい」という本の中で、理性脳とアーティスト脳を説明しています。
ギャンブルに狂った人を周りの人が見る時、周りの人は理性脳で見ています。
だから「ギャンブルに狂った」と感じることができるのです。
しかし本人はこの時、アーティスト脳が働いていますのでそうは感じられません。
これがギャンブルで堕ちていく人の特徴です。
理性を働かせると、母親からの愛を受けられていない自分を思い出さねばならないので、理性脳が動かないのです。
まとめ
自分の中のアーティスト脳を開放すると、理性脳も正しく動きだします。
理性脳が正しく動かないのはアーティスト脳が働きすぎるためでなく、自分本来の使われ方をしていないからなのです。
「ずっとやりたかったことを、やりなさい」という本の中で、毎朝ノートに何でもいいから書き綴る習慣を身につけなさいと言っています。
これはモーニングページと呼ばれます。
Amazonのカスタマーレビューに、これを行った人の感想がありました。
「押し込めていた記憶や、自分の中にこんな意志があるなんて
幼稚園の頃、大好きな色のクレヨンで花畑の絵を描きました。
その絵を先生に見せたところ「こんな色の花は無いわ。あんたは嘘つきね」と言われ、ショックのあまり絵を描くのが怖くなってしまいました。
それ以降は文章を書くことに専念して、小説家になることを夢見ましたが、その夢も小学校高学年のときに教師によってへし折られました」
元々頭が良かった人がその才能を開花させられることを禁じられて、平凡な仕事の代表である公務員になるのです。
半村良というSF作家の本のあとがきに、次のようなことが書いてありました。
「私が作家になりたいと言ったとき、母親に反対された。
そして自分の部屋にあった大好きな本を風呂のかまどの中に放り込まれ、焼かれてしまった。
私は長男だったので、その火で沸かした風呂に一番最初に入れられた。
風呂の中で私は泣いた。
その私は今、母親が大嫌いだった本に埋もれて暮らしている。
そればかりか、母親が大嫌いだった本を書いているのだ!
ざまあみろ、くそばばばあ!」
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