こんなものが食えるか!コオロギ食に対する反響
2023/04/04
給食に出るようになった?
「山西先生へ
いつもメルマガ、ありがとうございます。
先生は、コオロギ食やハエの幼虫食について、どう思いますか?
コオロギは、どうみてもゴキブリの親類だと思います。
徳島県では、給食に出るようになったんですね」
コオロギを給食に出したという話題が持ち上がっています。
強制的に給食に出されたような誤解をされている人も多いと思います。(そうではないみたいです)
私自身は虫なんか食べても何の問題もないと思うのですが、あまりにも騒ぎになっているのでむしろそっちに驚いています。
人間は元々ジャングルに住む猿だったので、ジャングル時代は昆虫が好物だった可能性が高いと思います。
コオロギ食に対する反響は三つの側面があると思います。
無印食品なら叩かれない?

1・コオロギ食をすごく叩く人たち
今回のコオロギ食は高校の給食に実験的に出されたものですが、強制であるかのように思い込んで騒いでいる人がいるように思います。
無印良品では同じメーカーの材料からコオロギせんべいを作って売っているらしいですが、そっちは叩かないのかという意見を見ました。
給食に出されたコオロギに対し文句を言う人たちは、最近よく見られる傾向があると思います。
それは「叩いてもこちらに反撃できない人は徹底的に叩く」という風潮です。
2022年にコロナ給付金で非課税所帯に10万円振り込まれるはずが、山口県阿武町で4600万円が間違って個人一人に振り込まれたことがありました。
振り込まれた人は返さないということで、事件になりましたがあの時も世間は徹底的にこの人を叩きました。
また安倍元首相暗殺に端を発した元統一教会叩きもありました。
これらに共通するのは、「叩いてもこちらに反撃できない人は徹底的に叩く」という風潮だと思います。
コオロギ食に関しても給食に出された、そしてそれが公立高校だったということで税金が絡んでいそうなので、反撃しないだろうということで徹底的に叩く人が多いのだろうと思います。
私は子供の時からずっと山に暮らしていて、子供時代食事に蛾が飛び込むことも珍しくなかったので、「虫が気持ち悪い」という人をひ弱な奴だと感じています。
それに口にチューブを入れられて強制的に虫を食べさせられるわけではないのですから、どうでもいいことだと思うのが正直なところです。
徹底的に叩くテレビキャスター

2・食事は文化
グリラスは徳島大学の基礎研究をベースに、コオロギの可能性を社会に実装していくことを目的として創業したフードテックベンチャーです。
ここが騒ぎの発端ですが、学者らしい勘違いで「コオロギは素晴らしい、商品化したらみんな食べてくれるだろう」とでも思ったのかと想像します。
食べ物に関してはその国の文化に根付いているので、まったく新しいものを受け入れさせるというのは非常に難しいです。
ましてや多くの人が気持ち悪がる「虫」を食わそうなどというのは、不可能に近いと思った方が正解でしょう。
今回の騒ぎはグリラスという会社のマーケティングの失敗ということで決着するのではないかと思います。
人間が自動車のようにガソリンや軽油を入れるだけで満足する生き物であったなら今回のような騒ぎにはならなかったわけですが、人間はめんどくさい生き物です。
「あれは嫌だ、これは嫌だ」と食べ物に関して駄々をこねる生き物です。
だから世界が極端な食糧不足にでもならない限り、これまでの食文化を捨ててコオロギの粉を食料にすることなどないと言ってもいいと思います。
これはクリラスという会社のマーケティングの失敗です。
騒ぎの発端は日本人らしいということなので、日本人好みの導入法であればコオロギも受け入れられたでしょう。
ヨーロッパで上流階級がコオロギを食べるのが流行して、その後で日本に入ってきたなら受け入れられた可能性が高いと思います。
日本人は「グッチの昆虫食」とか「シャネルの美味しいコオロギ」なら先を争って買うだろうと想像します。
しかし名前を聞いたこともない、「グリラス」では気持ち悪いというのが日本人です。
マーケティングの失敗です。
コオロギは気持ち悪いと騒ぐ人も、もしエビが海の中ではなく台所に潜む「虫」であったなら、あんなもの食べるのは気持ち悪いというに決まっています。
ゴキブリがエビの代わりに海の中にいて、漁師が採って天ぷらにするものであったならゴキブリを嫌う人はいなくなるでしょう。
エビというのはけっこうグロテスクな形をしていますが、文化というのはそういう「本質」を見えなくする作用があります。
だからコオロギは気持ち悪いという人は、将来滑稽だと言われる可能性もあると思います。
よく見るとグロい伊勢海老

3・コオロギ食の間違い
それでも将来、世界が極端な食糧不足になったとしても、コオロギや昆虫が主流の食料になるかというとそんなことにはならないと思います。
出来の悪いSF映画にはそういうストーリーがあったりしますが、科学的に考えると現実的ではありません。
そもそも生き物にとっての食べ物というのは、ほとんどが太陽の光と熱のエネルギーから造られたものです。
緑の植物はまさにそういうエネルギーを活用していますし、それを食べた動物が食料になるケースも多いです。
だから食料の元は太陽なのです。
しかし人間の文化は、太陽から造られた食料を間接的に摂取した方が高級であるということになっています。
どういうことかというと、雑草を食べるより、雑草を食べて大きくなった牛を食べる方が「高級な食事」なのです。
しかも牛の中でも内臓は下品で、筋肉だけが「まともな人間の食べるもの」ということに私たちの文化はなっています。
コオロギはどちらかというと、牛に比べて雑草そのものに近いイメージがありますので、文化的な人はコオロギより牛肉の方が好きでしょう。
つまりコオロギという生き物は、食料として中途半端なポジションなのです。
将来、世界が極端な食糧不足になるとしてそれを避けるために新しい食料を開発しなければならないとしたら、それは虫ではありません。
太陽のエネルギーを直接食料に変える方が効率的です。
ということでそれは藻や単細胞植物プランクトンのようなものになるでしょう。
現時点で考えると大きな水槽に日光を当てる形式が、もっとも効率的に大量生産できると思います。
そこから考えても、コオロギは未来の食料になりそうにないと思います。
単細胞植物プランクトンの養殖

まとめ
・コオロギ食を叩く人の大部分は、「叩いてもこちらに反撃できない人は徹底的に叩く」というタイプの人
・食は文化なので、文化がなければめんどくさい諍いはかなりなくなるはず
・食料危機で新しい食料を開発しなければならないとしたら、藻や単細胞植物プランクトンのようなものになるだろう
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