精神工学研究所

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人の心を揺さぶる言葉の創り方・信頼されない人からの脱出方法

   

「そうだ京都、行こう。」

この言葉を聴いて多くの人が秋の京都を訪れました。

この言葉を聴いた人の頭に、京都の美しい紅葉が浮かんだからでしょう。

このひとことで、JR東海は大儲けしました。(JR東海のキャッチコピーです)

あなたもこんな人の心を揺さぶる言葉を持っているなら、人からバカにされることはありません。

じつはこういう短いフレーズは、日本人が得意なのです。

なぜなら、短歌・俳句のように、短い詩を創る文化に幼い頃から慣れ親しんでいるからです。

じつは短い言葉で、人のこころを揺さぶるテクニックは、身に着くのです。

しかも日本人であるなら、誰でもそれは習得することができます。

ほんの簡単なことで、信頼されない人から脱出できるとしたら、あなたもその「秘密」を知りたいと思いませんか?

1・JR東海のキャッチコピー

「そうだ京都、行こう」

「そうだ、京都、行こう」

「そうだ京都行こう」

あなたはこれを読んで、どう感じますか?

じつは、「そうだ京都、行こう。」という短いキャッチコピーですが、完成するまでに意外なほどの試行錯誤があったのです。

あなたは疑問に思いませんか?

なぜそんなに時間をかける必要があったのでしょうか?

「そうだ京都、行こう。」

「そうだ京都、行こう」

「そうだ、京都、行こう」

どっちでも変わりはないんじゃないの?

そうは思いませんか?

じつはこれこそが、信頼されない人から脱出できる魔法の言葉を得る秘密だったのです。

2・頭を良くする方法

頭を良くする方法のひとつとして有名なのが「ブレインストーミング」です。

例えばある住宅建設会社が、新しいコンセプトの住宅を創ろうとして、「泥棒が入れない家」を計画したとします。

目標は決まったのですが、具体的な方向がわかりません。

そういう時に使われる、アイデア創出方法がブレインストーミング法です。

方法は簡単です。

「泥棒が入れない家」を創るためのアイデアを、100個考えるというものです。

そして100個の中からいちばん優れているものを選んで、最終案にします。

そのアイデア100個考える時、ひとつだけルールがあります。

「どんなに馬鹿げたアイデアでも、不採用にしてはいけない」

これがそのルールです。

つまり自分の脳みそに制約をかけないようにするのが、このルールの目的です。

そうするといろいろなアイデアが浮かんできて、中には「画期的なアイデア」もあるでしょう。

例えば「現役の泥棒100人に聴いた入れない家の条件」とか見ると、画期的なものに思えます。

ところが、100個のアイデアを出してみて、その中で最優秀なものを選ぼうとすると、意外な盲点が判ったりするのです。

「現役の泥棒100人に聴いた入れない家の条件」も一見正しそうですが、「現実的」というフィルターをかけると使えないものだということがわかります。

なぜなら、「現役の泥棒100人」を見つけるのが難しいということに気づくからです。

次善の策として「懲役を終えた元泥棒」ならいいのかというと、捕まった泥棒はドジな泥棒なので、もしかしたら他に最高の技術の泥棒がいるかも知れません。

ということは、「懲役を終えた元泥棒100人」の意見では、最高の技術の泥棒は防げません。

だから本当の意味で最高の防犯の家を創ろうとするなら、こういう取捨選択・試行錯誤が必要になります。

最高のものとは、世界的に誰でも知っているブランドであって、最高級のブランド品は「最高の技術の泥棒」を知っているから他に抜きんでているのです。

これは意外なものと同じです。

その「意外なもの」とは?

3・メイズ

メイズとは「迷路」のこと

あのクイズの本に出てくるような図形の「迷路」です。

迷路って、ほとんどが正方形の中に細かい曲がり角ばかりの道が書いてあるものです。

そして入り口から出口まで貫通する一本の線があって、それ以外は、じつは「要らない道」なのです。

「要らない道」はすべてが行き止まりの道であって、迷路の図形の90%以上を占めています。

そして迷路を解くということは、図形の90%以上を占める「要らない道」を探すということでもあります。

「要らない道」が判れば、探していた正解がおのずとわかるからです。

つまりこれって、ブレインストーミングのアイデアを、100個考えるというものではないでしょうか?

自分たちの頭の中に、すでに正解はあるのですが、それと同時に不正解も多数あります。

その結果、砂の中のダイヤモンドを探すようなもので、正解が見えなくなっているのです。

だから砂もダイヤモンドもとりあえず試験台のテーブルに並べてみないといけません。

その中で砂を排除していくと、最後に残ったものが求めるダイヤモンドになります。

「現役の泥棒100人に聴いた入れない家の条件」は、ダイヤモンドに似た石ころだったのです。

しかし砂もダイヤモンドもとりあえず試験台のテーブルに並べてみないと、それはわかりません。

そうしないと、ダイヤモンドに似た石ころを見つけて、正解だ!と喜ぶようになるかもしれないのです。

世の中にある失敗は、ダイヤモンドに似た石ころを見つけたことから始まったことものが多いのです。

迷路を解くということは、図形の90%以上を占める「要らない道」を探すということでもあります。


まとめ

「そうだ京都、行こう」

「そうだ、京都、行こう」

どっちでも変わりはないんじゃないの?

ここまで読んで、今もそう思いますか?

ダイヤモンドに似た石ころを石ころだとわかることが、人の心を揺さぶる言葉の創り方です。

ところが、「ダイヤモンドに似た石ころ」でもダイヤモンドだと信じ込ませれば、人の心を揺さぶる言葉になります。

しかしそれは、一時的に騙すことができる偽物にしかすぎません。

ダイヤモンドに似た石ころを、ダイヤだと売りつける商売が増えています。

「ダイヤモンドに似た石ころ」で騙された人は、それがわかったとき猛烈に怒ります。

そして「ダイヤモンドに似た石ころ」の言葉で騙した人を決して許さないでしょう。

だから、だからこそ、ダイヤモンドに似た石ころを排除した言葉を持つ人を信頼します。

「そうだ京都、行こう」

「そうだ、京都、行こう」

どっちでも変わりはないんじゃないの?そう思うのは言葉の素人です。

「ひとつの「、」」の打ち方に、十年も悩んだ人だけが、魔法の言葉の意味を知る人になります。

そしてネットの世界で騙される人が増えている今、十年も悩んだ人を求める人が増えていると感じます。

※短歌を10年、俳句を20年、まだまだひよっこです。

そういう人が本物

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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