精神工学研究所

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*

自分の中の欲望を認めて、さらりと受け流す。|金持ちへ願望実現解説(14)

      2016/09/03

watashi

 

金持ちへ願望実現解説です。

これは続編14回目です

第一回目はこちらです

 

これまでのあらすじ

建設会社をリストラされた私は、計画どおり起業した。

「中小建設業生き残り研究会」を立ち上げ、ビデオ販売したがまったく売れなかった。

困窮化で瞑想していた私に、ある着想が浮かび頭から離れなくなった。

それは「金持ちとはボス猿の本能に目覚めた人」というもの。

「ボス猿意識の獲得法瞑想」をビデオ販売すると、意外に売れることがわかった。

ヤフーオークションで購入者の声を集め、インフォトップで販売サイトを製作して売り始める。

ここからは以前書いたその時の経緯がありますので、それを掲載します。

内容が前後します。また細部に違いがあるのは、記憶があいまいなところがあるからです。

 

1・前回まで01

 すなわち 「願望実現」の真の目的はその人の幸せにあるのですから、「表面的な幸せ」を追求していないか?というのを検証することが、じつは大切なのです

 例えばルーシー・ブラックマンというイギリス人女性が日本人男性に殺害されるという事件が発生しています

 この犯人は親の財産がたくさんあって、何不自由ない暮らしぶりであったと思われます

 しかし若いときに外国留学をして、その時白人に強いコンプレックスを持ったとされています

 その白人コンプレックスのため、外国人の若い女性を金で自由にするという行為にふけっていたということです

 ということは「解消すべき」は、「若いときに持ってしまった白人コンプレックス」なのです

 この人が真剣に「自分の幸せとはなにか?」に取り組んでいたなら、「白人コンプレックスの解消」にあると気がつけた筈です

 それがなまじ資産家であったために、不幸な人生になったと言えるでしょう

 「「願望実現」の真実とは、「本当の自分の幸せ」とはなにか?である」を知らなければ、間違ったものになりかねません
ここまで


 「本当の幸せとはなにか?」を追求すると、これは意外に深い問題であることに気がつきはじめます

 単純に「私は幸せ!」というのを、脳科学的に表現すると、βエンドルフィンやドーパミンが大量に脳内に分泌されている状態です

 味気ない表現ですが、実質的にはそんなところです

 そうすると脳内麻薬物質が溢れていたら幸せになるですから、LSDのような薬物でこれは簡単に実現ができます

 またはクンダリニー・ヨガのような瞑想修行によっても、実現可能です

 しかし「本当にそれでいいの?」という、問題は残ります

 単純に考えると「「私は幸せ!」とは「脳内麻薬物質」」ですが、「それでは満足できない」のが「人間」なのです

 いや、むしろ「それで満足してはいけない!」というのが、「人間」と書くべきだと思います

 マズローが提起したのも、そういう考え方です


 これはなぜでしょう?

 猿の本能が種族全体の繁栄を仕組むようなプログラムを造っているので、「個人が快楽にだけふける」ようなことをすれば、その種族が絶滅するので、それを防ぐ仕組みなのでしょうか?

 それもあると、思います

 しかし「人間は」、あるいは「人類とは」、そのようなだけの生き物でよいのでしょうか?

 そういう問題意識を持つと、これは個人の幸せの問題というのは、どんどん深いところに迷い込んでいく問題であるということに気がつきます

 例えば芥川龍之介の「杜子春」という小説は、このようなことを扱っています

 古今の文学には、「個人の幸せの問題というのは、どんどん深いところに迷い込んでいく問題である」という題材を扱っているのがあります

 さて、私はこの問題の解決に「悟り」という概念を提示したいと考えています

 それで、「悟り」を開いた者というと、一般には「性欲や食欲などの煩悩を超越した覚者」というイメージがあると思います

 そういうイメージと、私の「悟り」の概念は少し違っています

 それを象徴する物語があるので、その物語の紹介で今回は終わりたいと思います

************

昔・・・・・日本のあるところに、偉いお坊さんが弟子と旅をしていました

 弟子はまだ若い青年でした

 名前をここでは、珍念としましょう!


 ある時、二人が川に差しかかるとその川には橋が無くて、川の中を歩いて渡らなくてはなりませんでした

 二人が川の中を歩こうと準備していたとき、後ろから声がしました

 「もし、そこの旅のお坊さん方!」

 後ろを振り向くと、若い旅姿の女性とその母親らしき二人でした

 「私たちは旅のものですが、この川を渡れなくて困っていました

 もしよければ、背負って向こう岸に連れていっていただけませんでしょうか?」

 こう言われたのですが、珍念は若い娘(の肉体)を思うだけで、ドギマギしていました

 そして若い娘との接触は、修行の妨げになるので師匠はこの申し出を断るだろうと、思いました

 ところが老師匠は、「あぁ、いいよ!」と快諾しました

 そして自分は若い娘を背負い、珍年には年寄りの母親を背負わせて、川を渡ることにしました

 そうして若い娘を背負って川を渡る師匠を珍念が見ると、なんと師匠は女性のお尻をなでまわしているではありませんか!

 その師匠の顔は興奮していて、よだれまで流さんばかりでした

 やがて、岸にたどり着きました

 女たちと別れて、二人は旅を再開したのですが、若い珍念には師匠の態度が許せませんでした

 そして意を決して、師匠に進言を行うことにしました

 「お師匠様!」

 その声が終わらないうちに、老人は応えました

 「珍念、お前はまだ背中に女性(にょしょう)背負っているようだの

 わしはこちらにたどり着いたときに、岸に降ろしてきたぞ!」

 こう答えたのでした

 

 つまりこれは「悟り」とは、ある種のあきらめを伴うものだと私は考えています

 そういう「悟り」がないと、幸せを追求しても結局不幸になるという戒めが、この物語にはあると思います

 「ある種のあきらめ」とはこういう意味です

 師匠が性欲をいまだ捨てられていないのは、「猿の本能」を持っているからです

 動物としての本能として種の保存欲求があり、それを強固にしてこなかった種族は滅んだと考えられます

 つまり「本能として種の保存欲求」は非常に強固であり、「人間の浅知恵」でそれを封じ込めようなどとするのは不可能です

 それが諦めです

 つまり、「悟り」を開いた者は「性欲や食欲などの煩悩を超越した覚者」ではないのです

 それは人間がこの「猿の肉体」「猿の脳」から、進化したものから発生したものが、「人間という私たちの意識」であるなら、それを否定することは不可能なのです

 苫米地博士が言われるように「脳と心」が同じものであるとすると、「その脳は猿の基本ソフト」を採用しています

 つまり、「性欲や食欲などの煩悩を超越した覚者」は、存在することができないのです

 しかし一方で私たちは日本人の多くは「生まれ変わり」という思想を、広く信じています

 もし人が生まれ変わるなら、それはこの世界での人生は「猿(から進化した)の肉体に憑依したもの」となるでしょう

 つまり、猿の肉体を乗り物として、仮の生を営むものとなります

 私たちのこの世界での人生が、猿の肉体を乗り物としているなら、猿の本能を制御することができるかもしれないことに気がつくことができます

 

2・猿の肉体02

 「悟った人」は、普通に考えられるように、「性欲や食欲などの煩悩を超越した人」ではないことを、解説しました

 私たちが、猿から進化した肉体に依存している限り、「性欲や食欲などの煩悩を超越する」ことは自らの否定になるからです

 苫米地博士の言われるように「脳と心が同じ」ならば、「人間は猿の本能を超えること」ができないと考えられます

 そこで悟りに関して、考えるのが諦念です

 つまり、一種の諦めなのです

 どういうことかと言いますと、私たちが生まれ変わりをしようがするまいが、「私たちの魂」は、「猿(から進化した)の肉体に憑依」していると考えるのです

 そうすると、「この人生」は「猿(から進化した)の肉体を乗り物として」旅をするようなものだと考えられます

 この乗り物を馬に例えると、よくわかると思います

 もしあなたが、砂漠を馬に乗って旅をしていると、考えてください

 ところがその馬が、一匹の牝馬を見つけて、「すごく発情した」として、「あなたはそれを自分のことのように恥ずかしい」と思う必要があるでしょうか?

 私たちが「猿の肉体に乗っかっている限り」、このような「動物的本能に基づく行動」は強力なので、止めることはできません

 しかし「それがあなたが「自分のことのように恥ずかしい」と思う」かどうかは、こう考えると別の問題です

 こうも考えられます

 あなたが自動車に乗って高速道路を旅行していると、考えてください

 燃料が減ったので、ガソリンスタンドで給油をすることにしました

 その時、「勢いよくガソリンを飲み込む愛車を見て」、「なんて自分は浅ましいんだ」などと感じる人は、いるでしょうか?

 これと同じことで、「この猿の肉体が乗り物」であるなら、そこから発生する「動物的欲望」を恥じる必要はないのです

 つまり前回言った、若い弟子と悟りを開いた高僧の話は、こういうことを物語っているのです

 若い弟子は、「自分」とは、この肉体と切り離すことが出来ないと考えています

 自分が肉体と同一であると考えるなら、そこから発生した欲望も自分のものだから「恥ずかしいもの」になります

 ところが高僧にとっては、この肉体は「この世界を旅するために必要な」乗り物に過ぎません

 乗り物に過ぎないものが、「車がガソリンを求める」ように、あるいは「牡馬が牝馬に発情する」ようになっても、「それを我がことのように」受け止める必要はないと感じられているのです

 そして「それを我がことのように」受け止める必要はないので、「乗り物にとって本能的欲望が必要であることを理解して」、一時それを開放することは「むしろ必要」だと感じています

 ですから「背中に乗せた若い女性のお尻をなでまわす」のです

 

 しかしそれは自分とは、本質的な部分では関係ないという「悟り」がありますから、岸に着いたとたんにその執着を捨てることができるのです

 再度、言います!

 私たちが「猿の肉体に乗っかっている限り」、このような「動物的本能に基づく行動」は強力なので、止めることはできません

 しかし、自分が乗っている馬が、一匹の牝馬を見つけて、「すごく発情した」として、「あなたはそれを自分のことのように恥ずかしい」と思う必要があるでしょうか?

 しかし「それがあなたが「自分のことのように恥ずかしい」と思う」がどうかは、こう考えるとは別の問題です

 じつはこう言うふうに自分の中の欲望を認めて、さらりと受け流すことが重要だと思います

 そしでないと「もし自分の中の欲望が叶っても」、「満足させること」はできないからです

 こういう「諦念」の境地がないと、「願望が実現」しても不幸になるだけです

 塩水を飲むと、もっと喉が乾きます

 「諦念」の境地、「悟りの境地」を持たないまま、「この人生を旅すること」は、海で漂流する人に例えられることがあります

 このような海で漂流する人は、喉が乾いて、周りの海水を飲むのですが、そうするとますます喉が乾いてしまうのです

 「この人生を旅すること」は、「海水を飲むことで欲望の渇きを癒そうとする」ことになっています

 それを知ることが、「諦めること」なのです

 

3・これが「悟り」03

 苫米地博士は「脳と心は同一である」と言うように、「人間は生まれかわらない」と考えています

 しかし「人間とは「猿(から進化した)の肉体に憑依」して仮の人生を歩むもの」と考えないと、この人生は死んだらお終いという考えになってしまいます

 私自身、そういう考え方をしていたのですが、どうしてもそうなると「心が汚く」なってしまいます

 それが船井幸雄さんの本を読んだとき、「人間は生まれかわる」と書いてあったので、びっくりしました

 それから一時、人間は生まれかわる派になっていました

 実際、高僧と若者の逸話にもあるように、「人間は生まれかわる」つまり「人間とは魂の存在」と考えることで、理解できることが少なからずあるのです

 「魂の存在」と考えることで、「猿の本能」によってコントロールされる人生から逃れることが、可能になります


 ところが苫米地博士が「スピリチュアル」等の書籍で主張されるように、「生まれかわり」をするなら、その思想を延長すると「魂のランク付け」に繋がります

 この理由により、苫米地博士は生まれかわりの思想を否定しています

 しかし「この理由」だけで、生まれかわりの思想を否定するのも、理屈としてはおかしなことです

 なぜなら「生まれかわり」思想を延長すると「魂のランク付け」に繋がることが、その真実性を否定することには繋がらないからです

 これは「あの人は嫌い」「あの人の思想は嫌い」という理由で、「その人の存在を否定」することができないのと同じ理由です

 しかし一方で、「生まれかわり」をするということを積極的に肯定する証拠も見つかっていません

 そうなると、「魂の問題」はどう考えたらよいのでしょうか?

 もし苫米地博士の言われるように、「脳と心」が同一であるとします

 そうすると「人間には魂が存在しない」という結論になります

 「魂が存在しない」のなら、人間は「猿の本能」から逃れない存在になります

 そういうことを考えると、「猿の本能」が戦争を生む原因になっているなら、人間が戦争のない社会を創るなど「より高次の存在」になることは不可能になります

 そうでしょうか?

 それで、よいのでしょうか?

 私はこう考えます

 苫米地博士の思想には、人間の脳はコンピューターと同じという考えがあります

 博士は若いとき、人工知能の研究をされていたので、人間の脳はコンピューターに非常に近いという感想を持ったと思われます

 そしてコンピューターがソフトウェアを交換することで、まったく違う機能を持つ機械になることにより、脳も同じようにできると考えたと私には感じられます

 つまりコンピューターがソフトウェア次第で、エロゲー専用機にもなるし、入院患者の生命維持機能モニターにもなるのです

 こういう発想で、「内部表現の書き換え」などは造られたと思われます

 もしそうなら・・・、「人間の脳はコンピューターと同じ」なら、人間もソフトウェア次第でエロゲーが大好きな卑しい人にもなるし、高邁な理想を求める人物にもなりうると考えられます

 ところで前回述べたように、「もし人間が生まれかわる」なら、「人間とは魂の存在」となるのです

 ところでこういう思想を巡らしている私たちですが、本当のところは「人間が生まれかわる」かどうかは、わかりません

 わかりませんが、・・・・・!

 「人間が生まれかわる」存在であって、その本質が「魂」であるなら、「・・・・」というふうになるだろうという「思考実験」を行うことができます

 そしてその「思考実験」の結果、「魂の存在である人間」が「猿の本能を超える智慧」を獲得することは「こうしたらできる」という方法論を造ることができます

 そうであるなら、人間が生まれかわるかどうかは関係ありません

 「人間とは魂の存在である」という「思考実験」の結果を、「脳というコンピューターのソフトウェア」にインストールすればよいのです

 そうすれば「人間が生まれかわらない存在」であっても、「猿の本能を超えた存在としての「魂」」を獲得することができます


 つまり脳内に広大な情報空間を持つ我々は思考実験の結果を使うことで、現実空間では猿の本能を超えられない存在であっても、それを超えることができるのです

 すなわち「人間は生まれかわりをする存在」なのです

 現実空間には生まれかわらないものであっても、そう考えることで自分が汚い存在に陥るなら、違う「現実」を想定することができるのです

 これが「人間は生まれかわりをするか否か?」に対する回答です

 つまり「生まれかわりをする」と考えるなら、「魂の階層化」になりますが、一方で「猿の本能」から逃れられるというメリットがあります

 現実に生まれかわることがないのなら、この人生は一度きりと考えることで「刹那主義」に陥る危険があります

 しかしこの人生は一度きりが真実であっても、「生まれかわりをする」なら?と考える想像力を我々は持っています

 その想像力から得られた結論を脳のソフトウェアに使うことで、「生まれかわるか?生まれかわらないか?」という不自由さから逃れることができます

 どちらの存在にも、なることができるのてす

 つまりこれが「悟り」です

まとめ?matome01

 

タイトルが変わりました。

金持ちへ願望実現解説です。

次回は

watashi
精神工学研究所
    山西 茂

初めての方はこちらを必ずお読みくださるようお願いします

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