プーチンの最終兵器とは何か?恐ろしいその威力とは?
ウクライナに攻め込んだロシア軍が苦戦している
様子が伝わっています。
しかしプーチン大統領のロシア軍には、強力な「最終兵器」があります。
その「最終兵器」とは、核爆弾です。
今日は核爆弾の代表である、原子爆弾(原爆)の説明です。
原爆という名前は知っているけど、どういうものかということは知らない人が意外に多いようです。
1・原爆を発明したのはアインシュタイン
「原爆を発明したのはアインシュタイン」と言っても、アインシュタイン本人がコツコツと部品を組み立てて原爆を造ったのではありません。
アインシュタインが発想した相対性理論が、原爆の理論の大元になっているのです。
相対性理論は特殊相対性理論と、一般相対性理論があります。
特殊相対性理論は、光の速さがどういう測り方をしても一定の結果だったという事実に基づいて、それを説明するために創られた理論です。
この理論の結果、次のことがわかりました。
1.光の速さは宇宙一速く、これを超えるものはない
2.光の速さに近い速度で飛ぶロケットは内部時間の進み方が遅くなる
3.光の速さに近い速度で飛ぶ物体はどんどん重くなる
3を補足しますと、光の速さに近い速度で飛ぶ物体はどんどん重くなって、光の速さになると無限大の重さになります。
無限に重いものを加速することは出来ないので、光の速さに到達することはできません。
これが特殊相対性理論です。
次に一般相対性理論です。
これは加速度と重力は同じものであるということを説明するために創られたものです。
無重力の宇宙空間にエレベーターの箱があると思ってください。
これを一秒ごとに9.8メートル/秒の速さで加速されるように上向きに引っ張ります。
するとエレベーターの中にいる人は、地球の重力と同じような力が体にかかっているように感じるのです。
もしこのエレベーターの箱が地上に置いてあったとしても、外を見ることができない限り、中の人はそこが宇宙なのか、地球上なのか、見分けることはできません。
中の人は見分けられない
アインシュタインはこのような思考実験から、加速度と重力は同じものであると見抜きました。
加速度を発生させるものは、エネルギーです。
重力を発生させるものは重さですが、物理学では「質量」と言います。
特殊相対性理論で光の速さを超えるものはないので、これが加速度や速度に関係してきます。
加速度を発生させるものは「エネルギー」で、重力を発生させるものは「質量」なのですから、これらは結局同じものだということが判ったのです。
そしてそれらは光の速度と関係があります。
その関係を説明するのが有名な方程式、「E=mc*c」です。(c*cは二乗の意味)
これはほんの少しの質量(重さ)でもエネルギーに変えると、とてつもない量になることを物語っています。
広島に落とされた原爆
2・原子爆弾とは
「E=mc*c」から導き出せるのは、1gの質量を全部エネルギーに変えると石炭3000トンに相当するエネルギーになるということでした。
しかしこれをどうやって実現したらいいかはわかりませんでした。
ウランのような不安定な原子は核分裂反応を起こすことがわかっていましたが、どうやらこの時少しだけ反応後の物質が軽くなっていることがわかりました。
つまり核分裂の時、ほんの少しだけ質量がエネルギーに変換されていることがわかったのです。
これを大規模に、一瞬で行わせることができないかと研究して、造られたのが原子爆弾(原爆)です。
その原理は非常に簡単で、放射性物質のウラン235を22.8キログラム以上圧縮すると核爆発します。
この時、0.09%の重さ分がエネルギーに変わります。
22800gの0.09%は、約20グラムです。
これがエネルギーに変わるので、20×3000=60000で石炭6万トンに相当するエネルギーになります。
ウラン235の圧縮には、普通の爆薬が使われます。
ということで原爆の造り方と言うのは鋼鉄製の頑丈な容器を造ってその真ん中にウラン235を11.4キログラムずつ二個離しておくのです。
その周りを爆薬で囲みます。
鋼鉄製の頑丈な容器は爆薬の外側にあります。
爆薬を爆発させるとウラン235が圧縮されて22.8キログラムになるので、急速な核分裂反応が起きて爆発するという原理です。
ただ自然界に多くあるのはウラン238で、その中に少しだけ235が混ざっています。
このウラン235を純粋な形で取り出すために、大規模な工場が必要なのでした。
なおプルトニウム239でも同じことができますが、プルトニウムの場合必要量は5.6kgと少なく済みます。
3・どうやって運ぶ?
最初の原爆は広島に落とされ、最初のプルトニウム型原爆は長崎に落とされましたが、これらは非常に大型の爆弾でした。
そのため、B29という大型爆撃機に積まれて運ばれ投下されました。
広島に投下された原爆のウラン235の量は60キログラムでしたが、調査の結果核分裂反応したのはこのうち1キログラムほどだったらしいです。
もし60キログラムすべてが核反応したとしたら、単純計算するとあの60倍の被害になっていた可能性があります。
第二次世界大戦後、大型のロケットに乗せて最初のものより小型化された原爆を打ち込む技術が開発されました。
これの長距離飛べるものを大陸間弾道弾ICBMと呼びます。
ICBMの元々の技術はドイツ軍が創ったミサイルV2のものですが、アポロ計画などでそれが宇宙ロケットになりました、
そのような宇宙ロケット技術が使われたミサイルに原爆を載せることで、世界中どこへでも打ち込めることが可能になっています。
現在では長距離飛ぶミサイルもどんどん小型化しています。
そして小型化したミサイルと原子力潜水艦に搭載することもできるようになりました。
原子力潜水艦は原子炉のエネルギーで動くので、何年も燃料補給する必要がありません。
だから原爆ミサイルを積んだ原子力潜水艦が、ずっと海中で待機できるのです。
もし本国が原爆攻撃にあって壊滅しても、海に潜んだ原子力潜水艦がいるならそこからICBMを発射して報復できます。
まとめ
ウクライナはソビエト崩壊時に大量の核兵器がありました。
それを持ち続けていたなら、ロシアの侵攻もなかっただろうと言われています。
説明したように、原爆だけでも核抑止力になりますが、それをICBMを載せる技術があった方がさらに効果的です。
そしてもっといいのは、それらを原子力潜水艦に積み込んで本国から離れた海中に潜ませることです。
これが現在考えられる、最高の核抑止力形態です。
しかし近い将来、人工衛星に核ミサイルを載せる方式が開発されるかもしれません。
追加情報
ウクライナ・ゼレンスキー演説と北朝鮮ICBM発射の関係を言わないマスコミの不思議
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