地震はなぜ起きる

元日から

石川県・富山県で大地震が発生しています。

被害に遭われた方、避難されている方

お見舞い申し上げます。

なぜ地震が起きるかというと、それはプレートテクトニクス理論で説明できます。

1・最初はバカにされた

ドイツの気象学者アルフレート・ヴェーゲナーが1912年に発表したのが大陸移動説、プレートテクトニクス理論です。

ある時世界地図を見ていてヴェーゲナーは、アフリカと南アメリカの海岸線が同じ形をしていることに気が付きました。

同じ形なのですが海と陸の形が反対で、つまりアフリカと南アメリカをくっつけたならぴったり一致するみたいなのです。

そこから彼はかつてアフリカと南アメリカは同じ大陸の一部で、引き裂かれて移動したから現在の形になったのではないかと考えたのです。

もっともヴェーゲナー以前にも、同じことを考えた人は大勢いたみたいです。

2・なぜ移動するのか？

地球の構造のために、大陸は移動せざるを得ないようになっています。

地球はちょうど生卵（なまたまご）のような形をしていて、黄身に当たる部分が地球核、白身にあたる部分がマントル、そして殻に当たる部分が地殻です。

マントルは岩石なのですが熱と圧力でゆっくり液体のように動いています。

動くエネルギー源は地球核が発生する熱です。

核近くで熱せられたマントルは上昇し、地殻付近で冷やされたマントルは下降します。

この上昇と下降の間にある部分で、マントルは横方向に移動します。

それに引きずられて、上に乗っかっている地殻も移動するのです。

大陸や海底は、地殻の表面の形状によってそう呼ばれています。

日本付近で言うとマントルが上昇しているのはハワイ付近です。（本当は太平洋中央海嶺付近です）

ハワイ諸島はここで誕生して、移動するプレートの上にあるので誕生以来ずっと日本に近づいています。

だからハワイでは火山活動が活発です。

ハワイを出発したマントルの移動（それに伴う地表の移動）は日本付近の海岸線近くで沈み込みます。

沈み込むからそこの海底は低くなるわけで、それが日本海溝やマリアナ海溝です。

沈み込む地殻の上に日本列島の地表が乗っかっています。

沈み込みはこの瞬間にも止まることなく続いていますから、その境目に摩擦のエネルギーが溜まっていきます。

そのエネルギーの圧力に耐えきれなくなった地表が砕ける時、地震となってエネルギーを放出します。

ですからプレートテクトニクス理論における地震は、基本的に日本の太平洋側でしか発生しないはずです。

ところが今回の地震は日本海側です。

浅い震源が特徴の日本海側地震

3・日本海側地震のメカニズム

気象庁によると、日本海側で地震が起きるメカニズムは太平洋側で溜まったマントル移動のエネルギーが本州を押しているためだということです。

地殻は海底側で薄く、大陸や島で厚くなっています。

ちょうど氷が水に浮くのと同じ感じで、上に高い物は下にも大きくなっていて大きな浮力を受ける必要があります。

厚い部分は薄い部分よりも丈夫なので、マントル移動のエネルギーでも破壊されにくく、そのエネルギーを日本海側の海底の地殻にも伝えます。

そして薄い日本海側の海底の地殻がエネルギーの蓄積に耐え切れなくなった時、地震が起きるのです。

この理論で行くと、海底で起きる地震の方が陸で起きる地震より多くなるはずで、それゆえ日本は津波の危険が常にあると考えられます。

じつは能登地方は地震が少ない安全な地域だと考えられていました。

2000年ごろまで北陸地方には大きな地震がなかったためです。

しかし今は大きな地震が相次いでいて、この「伝説」は消えかかっています。

他にも熊本県も大きな地震はないと言われていましたが、近年は大きな地震が続いてありました。

特に能登半島で地震が起きやすい理由（仮説）

まとめ

日本は太平洋プレートに押される構造をしているために、どこでも地震エネルギーが溜まる構造だと考えた方がよさそうです。

被害に遭われた方、非難されている方

くれぐれもお気を付けください。

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