精神工学研究所

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*

あなたは正解?試着室でのこの質問

      2024/05/14

期待して読んでも

 

 

試着室での質問というわけですが

エロイ話題ではありません。

エロを期待して読んでも、そういうことは書いてありません。

87.2%の人が正しく答えられない質問です。

あなたは、大丈夫ですか?

 

 

 

 

1・試着室の客

 

あなたがアパレルショップの店員だと思ってお答えください。

試着室から出てきたお客様があなたに質問します。

「ねえ。この洋服だけどどっちが似合うと思う?」

お客様は二着の洋服を手に持っています。

さあ、あなたはどう答えますか?

次の選択肢からお答えください。

 

 

 

 

 

2・選択肢

 

 

1.素直に自分が似合うと思う方を言う

2.どちらが似合うかわからないので、適当に答える

3.あいまいに答えて責任を回避する

番外 客の好みは無視して第三の洋服を提案する

いかがでしょうか?

あなたはどれが正解だと思いますか?

 

 

 

 

 

3・正しい答えは?

 

では正解をいいます!

『正解はあなたがお客様だと思って、店員に答えてもらいたいことを言ってあげることです。』

というようなものを「正解」だという人(コンサルタント)がいますが、それは大きな「間違い」です。

正解はありません、というより「正解が存在する」という前提を無意識に信じている精神状態がそもそも間違いなのです。

私たちは幼い時から学校でテストを受けることに慣れてきたので、テストのような仕組みがこの社会に存在すると無意識に考えるくせを持っています。

 

 

無意識とは、無批判でもあります。

それは無意識の前提ですので、空気のような存在で普段在ることを意識していません。

だから、「次の選択肢の中から答えを選んでください」という文章を見るだけで、それ以外の選択肢があることを想像もできなくなるのです。

それゆえ、『正解はあなたがお客様だと思って、店員に答えてもらいたいことを言ってあげることです。』ということに納得し感動します。

いかにもありがちな「正解」に感動してしまうのです。

しかしこれは役に立たないコンサルタントの常套句です。

—–

では正解をいいます!

正解はもっと多くの選択肢から成り立っています。

まずお客様がどういう種類の人であるかを知らなければ、正しい答えをいうことはできません。

例えばちょっと考えても次のような客が想像できます。

・自分の選択眼に自信がないので勧められたものを着たい

・自分の好みですでに決まっているが最後の一押しが欲しい

・へそ曲がりの客で自分の選択眼に自信があるので、店員のいうことに何でも反対してやろうと思っている

・ただ何となく聞いただけ、買う気は無くてショッピングを楽しんでいるだけ

私は女性客になったことはないので、女性の消費行動は理解できません。

そんな男がちょっと考えただけで、これぐらいの客の姿が想像できます。

だから現実的に考えると、正解はないということが正解に近いと思います。

そういうと怒る人がいますが、そういう人こそ、テストのような仕組みがこの社会に存在すると無意識に考えるくせを持つ人です。

そしてネットが広がる今、そういう人が増えている気がします。

ネットで調べるとすぐに「正解」を探し出すことができるので、物事を単純に考えてしまう人が増えているのです。

しかもそういう人は、幼い頃から学校でテストを受けることに慣れてきた(慣れ過ぎた)人です。

だからちょっと複雑な事態に遭遇すると、考えることができなくなって他人に頼る癖がついてしまっています。

そういう人が増えている気がします。

 

 

 

 

 

まとめ

 

 

プロのアパレルショップ店員であるなら、客に「一番似合う服」を勧められる選択眼を持ち、それを客に勧めるべきだという意見があると思います。

ところが客の中には、次のような人もいます。

・へそ曲がりの客で自分の選択眼に自信があるので、店員のいうことに何でも反対してやろうと思っている

こういう客に対して自分の意見をぶつけることは商売に繋がらないばかりか、後で悪い噂を広められかねない恐れもあります。

そもそも、「客に「一番似合う服」を勧められる」ということにおいても、じつはそれがどういう人物が言っているか?ということが大切です。

あなたがお客様になったとして、態度がおどおどして自信なさげにしている店員のアドバイスを聴き入れようとしたいでしょうか?

そうは思わないでしょう?

山口百恵のように若いのに妙に堂々としている人なら、聞き入れたいと思う可能性が高くなります。

だから正解を考える時に、店員のキャラクターまで考えて「正しい答え」を想像しなければ現実的な答えにはならないのです。

複雑な事態に遭遇すると、考えることができなくなって他人に頼る癖がついている人が増えています。

おそらくAIが普及したとしても、店員のキャラクターまで考えて「正しい答え」を想像しなければならない問題には正解を出せないと思います。

そしてそういう未来が来たとき、AIに「正しい答え」を求める人が今よりもっと増えているでしょう。

※忘れてはいけない格言「蛇の道はへび」

 
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