元巨人軍選手が語る人生が上手くいく方法

四国の中央部に

池田高校という高校があります。

ここは1982年と1983年に夏春の甲子園で優勝した強豪校でした。

三連覇をかけた1983年の夏の甲子園で、清原和博・桑田真澄を擁したＰＬ学園に敗れて三連覇はなりませんでした。

その時のピッチャーが水野 雄仁（みずの かつひと）氏で現在巨人軍のスカウト部長をしています。

水野氏は高校卒業とともに巨人軍に入団。

その水野氏が同じ巨人軍で活躍した槇原寛己氏と対談しています。

それを見ると、人生がうまくいく秘訣がわかります。

1・水野氏なぜ池校に？

水野氏は徳島県阿南市の出身で、池田高校が同じ徳島県にあると言っても県内ですごく遠い距離にあります。

他にも徳島商業とか鳴門高校とか阿南市に近いところに強豪校があったのですが、水野氏は遠い池田高校野球部に入っています。

その事情が面白いのです。

中学時代、一年先輩に畠山 準（はたやま ひとし）氏がいました。

小松島市の畠山選手にまったく敵わなかった水野氏は甲子園に行くことを目標としていたため、畠山氏の進学する高校に入ろうと決めていたというのです。

畠山氏は池田高校にスカウトされ入学したので、水野氏も池田高校に進学しました。

これで県大会で怖いものなしになったと言っています。

これが功を奏し、1982年の夏の甲子園大会で畠山氏がエースで優勝するのです。

そして畠山氏が卒業した後、エースで4番の活躍をしたのでした。

2・当時の池校　なぜ強い？

監督の蔦文也氏が新しもの好きだったからと、水野氏は説明しています。

県立の池田高校ですが蔦文也氏は元プロ野球選手でした。

「1949年10月12日に東急フライヤーズに投手として入団したが、わずか1年で退団し再び帰郷。

故郷・徳島の池田高校（当時の校名は総合池田高等学校。現在の校名になったのは1956年。以下同じ。）が野球部の指導者を探していたことから、

徳島県の公立高校の教員試験を受け合格し同県の公立高校教員（地方公務員）となり、1951年、池田高校に社会科教諭として赴任する。

その授業は、いつも本題そっちのけで専ら野球の話で持ち切りだった」ウイキペディア

水野氏のころ、野球部には副部長がいたのですがこの人はレスリング一筋で野球の素人でした。

しかし冬場には降雪などで屋外練習ができない日があり、レスリングで培ったウエイトトレーニングの知識を野球部で活かしました。

当時、池田高校野球部の応援している企業に牧場経営と和牛レストランをしているところがあり、いつも牛肉をたらふく食べていたそうです。

そのためウエイトトレーニングの効果がでて、野球部員は筋肉ムキムキとなりました。

当時の高校野球でそのような練習は前代未聞でしたが、筋肉をつけた選手たちはホームランを連発。

それを見た蔦監督は驚き、ウエイトトレーニングをさらに推奨します。

そして当時としては画期的な、水曜日練習全休を実施します。

これは超回復と言って、ウエイトトレーニングで傷ついた筋肉を休めるために必要なことなのですが、そんなことをする野球部は他にありませんでした。

3・野球のタブー

当時の高校野球界には今の時代から見ると、時代遅れの謎習慣がありました。

それは・・・・

・足腰を鍛えるためにはうさぎ跳び

・野球がうまくなるためには練習漬け、休みなし

・練習中は水を飲んではいけない

・投手は肩を冷やすので水泳禁止

など、非常におかしな「野球の常識」があったのです。

徳島県鳴門市に本社を置く大塚製薬は、ポカリスエットを開発しますがおかしな「野球の常識」のため野球部員は飲んでくれません。

ところが蔦監督は大塚製薬の研究員の言葉に刺激を受け、練習中にポカリスエットを飲むことを許可します。

これを見た、他校の監督や選手はびっくりします。

しかしのどの渇きに苦しまない池田高校野球部は、ホームランをかっ飛ばして連勝連勝でした。

なぜ水野氏はすいすいと野球街道を歩んで、巨人軍に入団できたのでしょうか？

故堺屋太一先生が織田信長の天才性を解説した著作があります。

織田信長の天才たる所以は、「唯目的主義」にあったということです。

戦国時代の下級武士は、普段は百姓でした。

そのため戦いがあっても、田植えの時期などには出身地に帰らねばならなかったそうです。

実際、武田信玄や上杉謙信は戦に勝っているのに、その直後田植えのために帰郷していたということです。

ところが織田信長は、金を支払って戦闘員を確保することで、武士から農業を分離します。

その結果、田植えのために帰郷するという無駄なことがなくなったということです。

他の武将と織田信長の違いは、天下布武の旗印のもと天下統一だけをまっしぐらに目指したことにあると言っています。

天下統一のためにはどうしたらいいかを常に考えているので、田植えのために帰郷するのは無駄だと気づくことができたのです。

水野氏も甲子園出場という夢のためには？と考えて、畠山選手と対戦しない同じ高校へ進学したのでした。

また、蔦監督もおかしな「野球の常識」にとらわれず、ウエイトトレーニングで筋肉をつけ、ポカリスエットで練習中の渇きを防いだのです。

そこにあったのは、「唯目的主義」です。

まとめ

どんな業界にも『おかしな「〇〇の常識」』が存在します。

多くの指導者や業界人はその常識が空気のようになっているため、それを取り除くことを考えることができません。

奇妙な業界の常識を排除する知恵を身に着ける方法は、ひとつです。

それは・・・・・

「唯目的主義」です。

動画

水野【池田高校】ポカリOK！金属バットは冷蔵庫？４０年前から「超回復トレーニング」

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