あなたは経験していませんか?「空気が一変する瞬間」
あれほど仲の良かった恋人が
「昨日までのあれはいったいなんだったんだ?」
そういう時が人生にはあると思います。
例えば、あれほど仲の良かった恋人がふとしたことがきっかけで不仲になり、あっというまに別れてしまう。
社会的にもこういう現象はあって、自民党が落ちぶれていって民主党政権になったときそういう感じがありました。
こういう現象が個人にも社会全体にも起きる理由はなんでしょうか?
私は意外なものがその原因だと考えています。
1・猿の本能
あっと言う間に空気が変わって、昨日までのことがウソのようになる瞬間があります。
その理由は、猿の本能にあるのではないでしょうか?
私たちは猿から進化してきましたが、その時猿人や原始人に徐々に変化したというのが今の定説です。
そして、猿人や原始人には明確な言語はなかったはずですが、コミュニケーション能力はあったと考えられます。
つまり「言葉を使わないコミュニケーション」が存在したはずで、それは今の人間の中にもあると考えられます。
例えば「顔色を読む」とか「空気が変わる」という表現は、「言葉を使わないコミュニケーション能力」がもたらしているものだと考えると納得できます。
「空気が変わる」が起きる時、連鎖反応で情報が人か人へ伝わっていく感じなのです。
しかし現代人は言葉を使うコミュニケーションを多用する結果、猿の本能のようなものを原始的だと遠ざけるようになりました。
2・言葉を使わない催眠術
カリスマと呼ばれる人がいますが、そんな人は圧倒的なオーラを放っていて、言葉を発しなくても周りの人を魅了してしまうと思われています。
そういう一般人とは異なるカリスマこそ、「言葉を使わないコミュニケーション能力」の使い手ではないでしょうか?
次の文章は、そういうカリスマの秘密を解き明かす一端になると思いますのでお読みください。
ずっと昔に書いたものです。
「言葉を使わない催眠術・内部表現の書き換え方法はお盆明けから完結編を発売します。
できるだけ、「科学的」に解説していますが、一つだけ仮説があります。
その仮説とは、人間にはまだ「知られていないコミニュケーション手段」が存在する、というものです。
これは科学分野で研究されていないだけであって、実際に社会生活を営んでいると、よく出くわすものだと考えています。
ユングという精神分析学者が提唱した、集合的無意識と同じようなものだとお考えください。
私がこの集合的無意識を意識したのは、非常に下世話な事件からでした。
3・わいせつとは何か?
以前は、わいせつという概念が日本では非常に広くとらえられていました。
文学小説でもチャタレイ夫人の恋人とか、四畳半襖の下張とか、裁判で有罪になったりしていました。
映像表現においてはことさら、陰毛の描写が問題視されていました。
そのため雑誌のヌード写真ではモデルさんが不自然に体をひねって股間を隠すというようなことが当たり前でした。
しかし、1980年代後半に徐々にきわどい写真が出回るようになりました。
ついに「1991年に篠山紀信撮影のヌード写真『Water Fruit 不測の事態』を発売し、瞬く間にベストセラーとなった。
この樋口可南子写真集が事実上、日本でヘアヌードを解禁させるきっかけとなったと言われている。記念碑的な写真集である」
樋口可南子さんはソフトバンクCMの白戸家のお母さん役の人です。
この写真集発売で、当局からなんのおとがめもなし!となったので、一気にヘアヌードブームが起こりました。
それを見て私は、「これまでのわいせつ裁判有罪はいったいなんだったのか?」と思いました。
そして裁判所の判断(つまり最高裁の裁判長の意向)も、時代の変化に引きずられるのだと知りました。
すなわち、ユングの言う集合的無意識が変化したから、最高裁の裁判長の意向も変化したのだと感じたのです。
誰も「ヘアヌード」を解禁せよ!と、デモ行進したわけではありません。
最高裁の裁判長も「なんとなく」そろそろヘアヌード解禁かな?と思っただけなのでしょう。
あのお堅い裁判官でもそういう風になるのだと思いました。
このような言葉を使わないコミュニケーション手段が、人間には存在すると確信した「事件」でした。
こういうことをわざわざ言わなくても、日常生活で「空気が一変する」ような瞬間というのは誰でも経験することです。
催眠術をかけていると、「今かかったな!」と感じる瞬間が分かってきます。
それは魚釣りで、釣り竿がグッと引っ張られる瞬間にも似た感じです。
そういう催眠術の「グッと引っ張られる!」と感じる瞬間を、再現できるようにしたものが内部表現の書き換え方法です。」
まとめ
催眠術をかける技術に慣れ親しんでいると、それは釣りのようなものだと感じる瞬間がやってきます。
魚釣りで、釣り竿がグッと引っ張られる瞬間と同じなのです。
被験者の顔がすっと変わって、「今かかったな!」と感じる瞬間が分かってきます。
人間集団にもそういう瞬間があって、集団が催眠術にかかった瞬間が「空気が変わった」というものです。
そしてこれは社会全体がそういう催眠術にかかったかのような時もあるのです。
そういう時、「昨日までのあれはいったいなんだったんだ?」と感じられます。
新型コロナ肺炎の流行は、そういう気づきを多くの場面で造りだしています。
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