精神工学研究所

がんばっている人へ、がんばりたい人へ

*

なぜアメリカは20世紀の王になれたのか?

      2021/10/29

強大な軍事力

アメリカが王となれた要因は、強大な軍事力にあることは間違いありません。

なぜそのような軍事力を手に入れることができたかたというと、じつは実戦に慣れているということがあるのではないでしょうか。

西部劇では誰もが拳銃やライフルを持って、すぐに打てるよう訓練されているアメリカの住民が描かれています。

そして南北戦争という内戦では、国が二つに分かれて戦闘を行ったために実戦に慣れている人が多かったのです。

ちょうど日本の戦国時代のような様相だったのではないでしょうか?

1・アメリカのふるさと

アメリカの故郷はいうまでもなく、イギリスとヨーロッパ諸国です。

その「アメリカの故郷」を守る戦いこそが、第二次世界大戦でのノルマンディー上陸作戦でした。

これはナチスドイツに占領されたフランスを奪還するために、英米連合軍とカナダなどの諸国が共同して、イギリス側からフランスの海岸に上陸する大作戦でした。

そのフランスの海岸が、ノルマンディー地方です。

このような事態を予想していたドイツ軍は、イギリスに面した海岸に長大な陣地を造り、上陸を阻止しようとしていました。

これは大西洋の壁と呼ばれた、巨大なものでした。

これを指揮したのが、ドイツの猛将ロンメルでした。

「ロンメルは手に入る限りの資材・人員・武器・兵器を全て投入したが、その中でも地雷は最も多く投入され、ノルマンディー沿岸の全体に埋められたその数は約600万個以上であったという。」

このように虎視眈々・準備万端に待ち構えるドイツ軍の前に、海岸に小型船で兵士を送り込もうとしたのがノルマンディー上陸作戦です。

2・アメリカの覚悟

ですからノルマンディー上陸作戦では、多くの戦死者が出ることが最初から予想されていました。

機関銃や大砲、地雷が待ち受ける海岸に兵士が徒歩で上陸するのですから。

それを成功させるために、大量の兵士をいくつもの海岸に上陸させてドイツ軍の戦力を分断するという方法がとられました。

この作戦に投じられた兵士の数は、作戦当日だけで約15万人、フランス制圧作戦全体で200万人という途方もないものです。

これは人類史上最大の作戦と呼ばれています。

1944年5月当時、上陸作戦に備えてイギリス国内に駐留したアメリカ兵は約150万人もいました。

作戦の悲惨さは何度も映画化されていて、スピルバーグ監督のプライベート・ライアンでは、大量の戦死者を出したオマハ・ビーチの様子が描かれています。

損害状況

「6月6日の作戦開始から8月末のドイツ軍敗走までに連合軍は甚大な被害を受けた。

アメリカ軍は124,394人が死傷した。そのうち20,668人が戦死し10,128人が行方不明となった。

英連邦軍は83,045人が死傷、15,995人が死亡し57,996人が負傷し9,054人が行方不明となった。

機甲戦力は連合軍全体で4101輌の戦車を失った。空軍もまたその損失は大きかった。

上陸支援のための出撃で4,101機の航空機と16,714人の空軍兵が失われた。」

3・ノルマンディー上陸作戦の意味

このように多くの戦死者を出したアメリカのヨーロッパ救出作戦が、ノルマンディー上陸作戦でした。

これが成功した結果、西側ヨーロッパ諸国はアメリカに感謝すると同時に、これ以降頭が上がらなくなったのではないでしょうか?

ノルマンディー上陸作戦では、アメリカの若者が死を覚悟してはるばる大西洋を渡り、そして見知らぬフランス人のためにノルマンディーの海岸で戦死したのです。

その多くのアメリカ人兵士の行動を思うと、西側ヨーロッパ諸国はアメリカに敬意を払わざるを得なくなったと感じます。

またフランスを救ったイギリスに関しても、一目置かざるを得ないでしょう。

EUからの離脱をイギリスが行ったのも、そういうわがままが許されるような歴史的経緯があってのことだと思います。

まとめ

アメリカが世界の警察官と呼ばれ、実質20世紀の王として世界をリードしたのはヨーロッパがそれを許し、またそれに期待したからでしょう。

そのきっかけとなったのは、ナチスドイツがヨーロッパ大陸を占拠したことにあります。

占拠されたヨーロッパを救うには、空軍による大量の爆弾投下という選択肢もありました。

現に日本に対してはB29による大量の爆弾投下が行われましたから、自軍兵士の大量戦死を避けるためにこれが行われてもよかったはずです。

日本に対しては行われた爆弾投下がヨーロッパでは行われなかったのは、フランスの歴史的建造物が失われるという理由もありました。

そこまで気遣ってくれたアメリカに対し、ヨーロッパが頭が上がらなくなったのは当然でしょう。

※困っている時に助けてくれた人を忘れないのが普通の感覚

中国やロシア、韓国にはこれがありません。

 

———-

不定期メルマガにご招待

 




 

 - メルマガ倉庫

  関連記事

国会解散/政治にまつわるよそでは聴けない話

政治がらみだったという話 今日のお話しは、政治がらみの「汚いこと」に関する話です …

アンケート結果発表(洗脳を解く)

自分で洗脳を解くこと 新春企画、はぴさぷメルマガで取り上げてほしい話題を募集しま …

なぜ会社員では成功できないのか?あっと驚く起業の秘密

常識が、じつは間違っていた この記事を読むと あなたが「これはいい!」と思った常 …

他人の心の中を一発で覗き見する方法とは?遠隔でも!

知っていると役に立ちます あなたの目の前の人がどういう考え方をする人なのかは、○ …

やっぱり!「あのギャンブル」が八百長まみれだったとわかりました

「あのギャンブル」? 競馬・競輪・競艇・オートレース 一体どの競技に八百長が横行 …

降板と思われた玉川徹氏、一転して出演継続に

安倍元首相の国葬に関して 「本当ではないこと」をテレビで発表した玉川徹氏。 10 …

LGBT、ブームが去ったら手のひら返しがあるのでは?と危惧します

偏見だらけ 大阪市のホームページにありました。 「「LGBT」とは “L”=レズ …

中国の気球に対する謎、第三次世界大戦に発展するか?

アメリカ上空で発見された気球 2023年2月4日に中国製の気球が領空侵犯していた …

あなたがお金儲けが下手な理由は意外なところにあるのかもしれません

12月が近くづくと、そわそわしますね。 でも金儲けが得意な人は別の理由でそわそわ …

焼き鳥問題を知らない人は時代に取り残されます

怖ろしい事件が進行しています!(って、だいぶ昔の話)   ご存知でした …